人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

2012年8月のお奨め本

2012年8月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・時間に向きはあるか(ポール ホーウィッチ)

時間の非対称性について哲学的に論じています。
どうして人は過去から未来へ時間の向きがあると考えてしまうのか。
時間の非対称性について論じるにはどのようにアプローチできるのか。
「動くいま」、エントロピー、逆向き因果、反事実的条件法などから執拗に迫っています。
一部物理学の話も出ますが、前提となる知識は余り求められません。
しかし哲学でもハードな分野であり時間に相当興味がある人でないと最後まで読めないと思います。


・ユートピアの崩壊 ナウル共和国―世界一裕福な島国が最貧国に転落するまで(リュック・フォリエ)



リン鉱石の輸出で一時期世界で一番の金持ちの国になったが、リン鉱石の産出量が減り海外投資にも失敗して最貧国に戻るまでを追ったノンフィクション。
ノンフィクションとしてのできには物足りないものを感じますがこのような国があることは知っておいたほうがよいと思います。

お金を稼ぐことも使うこともそれだけの賢さが必要だと思うのですが、突然お金を持ってしまった人にはそのような賢さを身につける機会がありません。
ナウル政府も財政が厳しくなっても国民に金をばら撒いたり、挙句の果てにマネーロンダリングを黙認したり、難民受け入れと引き換えにオーストラリアから援助を引き出したりともう無茶苦茶です。

今の日本を見ているとこの国に書かれていることが決して人事だとは思えないと思います。
ただ最貧国になっても案外と明るく元気にやっている国民を見ていると人間何とかなるものだなと勇気付けられもしました。


・「碧巌録」を読む(末木 文美士)



禅の基本文献「碧巌録」を難解な深読みをするのではなく、言葉の使われ方、言語による言語で表そうとする世界の解体のされ方を解説しています。
難解な解釈が重ねられてきた禅の深化にも豊かな思想を肯定しながらも公案が作られた当時の思想を読み解くという試みがとても興味深く読めました。
公案の入門書としてもおすすめです。

岩波の「○○を読む」シリーズは一級の学者によるセミナーを書き起こしたものですが、どれも平易なのに深いところまで解説しており外れがありません。
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[ 2012/09/09 01:10 ] 今月のお奨め本 | TB(-) | CM(0)
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