人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

2017年9月のお奨め本

2017年9月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・20世紀日本の歴史学(永原 慶二)

明治以降日本の歴史学の系譜をたどります。
実証主義的な政治史に始まり、マルクス主義歴史学や社会構造史を丹念に追っていきます。
国家が望む歴史、歴史教育と実証主義による歴史を求める学者との関係などの明治以来の政治、社会と歴史学者との関係も興味深いです。

史学史という非常に大きなテーマに真正面に取り組んだ著者の仕事は素晴らしいと思います。
このようなテーマで書くと必ず批判的なところが出てくるものですし、完成度の高さを期待するのは難しいものですが、21世紀となりあえてこのような本を執筆したのは勇気があることです。

教科書問題のように戦後の歴史問題に対しても言及がありますが、私には学者が陥りがちな部分最適の真実や正義が少し気になりました。




・イスラーム神学(松山 洋平)

イスラム神学の入門書としてははじめてのまとまったもので力作だと思います。
イスラム神学の歴史の概要が第一部で第二部では代表的なイスラム神学の古典を詳細に解説しています。

イスラム神学を知りたいのならまずはこれを読めばいいと思います。
しかし、正直言ってイスラムの信仰を知りたいという人でなければ恐ろしく退屈な本でもあります。
クルアーンは被造物なのか、神の玉座とは比喩なのかそのままの意味で受け取るのか、審判の詳細、天使、預言者、人、ジンの序列など。
一般の日本人が読むと本当にどうでもいいとしか思えないと思います。
クルアーンが永遠てなんやねん、ムハンマドの創作やろと思ってしまうでしょう。
クルアーンやハディースなんてものを真理の源泉とする発想は理解の範疇を超えるものです。
しかしイスラムの信仰の世界を知りたいなら退屈でも一度ぐらいは読んでおいたほうがいいとも思います。

イスラム神学の概要の説明と最後の付録にあるイスラムがマイノリティである地域でのイスラム法学のありかたについての章はとても興味深く、退屈にならないと章です。



・山魔の如き嗤うもの (三津田 信三)

地方の郷木家の四男晴美は通過儀礼として山に入り、途中で忌み山と恐れられる山に迷い込んでしまいます。
逃げるようにさまよった晴美は家族で住んでいるらしい山の一軒家を見つけます。
しかし朝起きてみると一家全員が消えてしまっていました。
その後に晴美は精神を病み、刀城言耶は晴美の体験の謎を解ことうしますが、そこから連続殺人が始まります。

いつもの怪異譚にあふれるおどろおどろしい刀城言耶ワールドです。
やや強引な展開と最後のどんでん返しに疑問も残りましたが、この世界に引き込まれると一気に読み終わってしまいます。

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[ 2017/10/07 11:54 ] 今月のお奨め本 | TB(-) | CM(4)
オススメ本
カズオ イシグロさんで賑わってるけど、デイヴィッド・ミッチェルさんの「出島の千の秋」もオススメです~♪
[ 2017/10/14 16:05 ] [ 編集 ]
>peco.さん

イシグロさんは知っていましたが、このかたは知りませんでした。
面白そうですね。
読んでみます!
[ 2017/10/14 23:30 ] [ 編集 ]
そういえばこないだご推奨されていた、エレガントな宇宙、は図書館で借りましたが読んでるうちに断念しましたw、もうわけがわからず。

イスラーム神学、これも読んでみようと思います。
[ 2017/10/15 00:02 ] [ 編集 ]
>招き猫の右手さん

「エレガントな宇宙」は数式がないとはいえついて行くのがかなり難しいですからね。

イスラーム神学はメインの章は退屈過ぎて断念してしまうかもしれません。
でも最初の章は良くまとまった概要ですし、最後のおまけのような章は面白いと思います。
[ 2017/10/15 23:32 ] [ 編集 ]
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