人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

2017年6月のお奨め本

2017年6月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・「イスラーム国」の脅威とイラク(山尾 大 吉岡 明子編)

イスラーム国を巡る情勢を分かりやすく解説しています。
イスラーム国に関する本では今のところこの本が一番分かりやすくまとまっていると思います。
難しくないのですぐ読めます

私が興味を持ったのはクルドの状況です。
独立国家ともいえる存在になってきていますが、ISが打倒された後クルドの行く末が気になります。
後はISが出てきたのはスンナ派の政治的排除かなと思っていたのですが、必ずしもそうではないという指摘も興味深いです。
サウジアラビアがカタールと断交したようにISが打倒されたとしても中東地域の不安定はまだまだ続きそうです。




・時間と自由意志:自由は存在するか (青山 拓央)

人は自由に選択することができるのでしょうか。
選択できるのならその瞬間はいつなのでしょうか。
分岐問題を中心に時間と自由意志について論じていきます。

ある選択がされるとき分岐するその起点はどこでしょうか。
人がある選択をしようと決めたときはすでにそれは分岐後の線に含まれているはずです。
では選択をする前の瞬間の脳の状態なのでしょうか。
しかしそれもはっきりとした起点を決められず遡っていくしかありません。
では始めから選択などなく決定論的な世界でしかないのでしょうか。
あるいはすべてが偶然なのでしょうか。

そのようなおそらく意味のないことを著者は延々と論じます。
しかしそのようなことを問わずにいられないのが人間なのだと思います。
例え真相にたどり着く見込みはなくても考えることで新たな地平は開けていくものなのでしょう。
少々難しいと思いますが心躍る知的な冒険です。

他には決定論と自由は両立するか、責任との関係、他我と自由など。



・ブラック・ハート(マイクル コナリー)

11人の女性を殺害した犯人、ドールメイカーを殺人課の刑事、ボッシュが殺害してから4年。
ボッシュの発砲の正当性を巡って犯人遺族は民事裁判を起こします。
そんな中ボッシュにドールメイカーから新たな遺体の場所を告げるメモが届きます。
メモの筆跡は確かにドールメイカーのものと一致しました。
ボッシュが殺害した犯人は無実で別に犯人がいるのでしょうか。
ボッシュは再度ドールメイカー事件を洗いなおし真相に迫ります。

安定のボッシュシリーズですが、今回が一番テンポよく読めました。
どんでん返しと真犯人のキャラが少し弱いかなと思いましたが面白いです。


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[ 2017/07/02 16:08 ] 今月のお奨め本 | TB(-) | CM(4)
以前もイスラームの本を紹介していただきました、この本も読んでみたいと思います。
中東は旅行でもいいのでいずれは行きたい地域で基本的な理解はしておきたいです。
[ 2017/07/09 13:35 ] [ 編集 ]
>招き猫の右手さん

紹介はしていませんが「イスラーム国の衝撃」も良い本です。
こちらはイスラーム国に解説を絞っています。
中東の旅行経験はまだだったのですね。
アザーンが響き独特の匂いが漂うアラブ的な喧騒をぜひ体験してほしいです。
[ 2017/07/09 20:46 ] [ 編集 ]
そういえば読んだ感想を言い忘れていました。
シャームとはそういう地域をさす言葉だったのですね。
それにしても複雑な地理と歴史ですね。。。
これは先日モスルが陥落したといっても簡単には終わらないだろう、ていうかずっと無理なんじゃ、という気がしてきました。。。
いずれクルド国家も作れってことになってさらにぐちゃぐちゃになりそう。
[ 2017/08/16 22:54 ] [ 編集 ]
>招き猫の右手さん

もうこの地域はぐちゃぐちゃすぎて100年単位ぐらいでの構造変化が起きないと安定しないのではないでしょうか。

自立した個人による民主主義の経験がないので、いつまでだっても部族や宗派といった単位で争い続けるのだと思います。

アラビア半島もアフリカも安定しないしイスラム地域のこのいざこざはいつまで続くんでしょうね。
私が死ぬまではこのまま変わらなさそうです。
[ 2017/08/17 15:59 ] [ 編集 ]
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