人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

アーリーリタイアのリスクについて

世の中にはリスクに鈍感な人がいますが、日本人は一般的にリスクに対する恐れが強いように見えます。
安全安心という言葉があちこちで叫ばれゼロリスクを求めるタイプの人が少なくありません。
しかしリスクを回避するためには必ずコストがかかり、そのコストがベネフィットを上回るリスクを常に意識する必要があります。

アーリーリタイアを目指す人はリタイア後に起きうるリスクをどのように想定するかに悩むと思います。
私自身も人より臆病ですし慎重です。
リタイアに必要としている以上の資産を形成してしまい、その分人生を無駄にしたなと思っています。
もういいやと何も考えずに行動に移してしまうことも多々あるのですが。

人が生活していくうえでリスクなど無数にあります。
というよりはリスクのない生活や選択なんて有り得ないでしょう。
ではリスクに対してどのように対処すればよいのでしょうか。

まずは人生最大のリスクを考えることです。
それはもちろん死んでしまうことです。
死は挽回できないリスクで死んでしまうとすべてを失ってしまいます。
自分に残された時間に気づくことは死のリスクに対処するうえで最も大切です。
安易に平均まで生きることができるだろうと考えても平均とは2分の1の確率でしかないです。

リタイアを目指す人にとっての死のリスクの対処はできるだけ早くリタイアすることに他なりません。
40歳になるともう人生は後半に入りますし老化も進んでいきます。
簡易生命表によると40歳男性が80歳まで生きる確率は6割しかありません。
10人に4人はあと40年も生きられないのです。

そうは言っても自分に残された時間が限られていることに気づくのは意外と難しいです。
私が意識し始めたのは2歳年下の後輩が32歳で突然死したときと、37歳で同級生が胃がんで胃を四分の三切除した時です。
また伯父二人が70歳で亡くなった時も残りの人生を考えるきっかけになりました。
70歳だと40歳から30年しかありません。

そして大切なことは年を取ればとるほど死ぬリスクが上がってくるので他のリスクが顕在化する確率は低下することです。
つまり他のリスクにかけるコストを少なくしていくべきだということです。
例えば現在35歳の人と45歳の人では日本の財政崩壊の影響を受ける確率もその影響度も異なります。


次にリスクの内容と顕在化した場合の対処法を把握することです。

アーリーリタイアをした場合のリスクとは何でしょうか。
ほとんどの人は想定以上のインフレ、増税、病気などによる生活費の増大や資産の減少により資産が足りなくなることだけではないでしょうか。
インフレや増税は見通すのが困難です。
しかし実際にインフレや増税が起きたときの対処法は考えられます。
それらにある程度の兆候はあるのでそれに合わせて対処することになります。
とすると情勢に合わせて節約をするとかバイトをするなどの対処である程度リスクに対応できます。
これからは人手不足で70歳でも働けという時代ですのでバイトを探すことは容易でしょう。
しかもある程度財産もあるはずなので生活費の増大分を稼げばいいだけです。
もちろんリスクが顕在化した以上お気楽な週3日のバイトというわけにはいかないかもしれませんが、それはリスクの顕在化なので受け入れる用意をしておくべきものでしょう。

孤独が寂しいとかすることがなくて暇などというリスクもあるかもしれませんが、これはリタイア前に考慮可能な問題ですし、そうなったとしてもいくらでも対処可能なのでリスクというほどでもないでしょう。

リスクといったところで例え顕在化しても対応できることがほとんどです。
対応可能なリスクであれば恐れるリスクではありません。
不思議なのはリスクが顕在化すれば人生終わりだというぐらいに考えている人が多いことです。
リスクが顕在化すれば対処すればよいのです。


次にリスクを回避するためのコストを考える必要があります。

上で述べたように想定以上の生活費の増大程度であればリスクが顕在化したとしても対処可能な問題だと思います。
しかしあらかじめそのリスク分の資産を積み上げておくとすでにリスクに対処できているのでリスクではなくなります。
リタイアに必要な資産を5000万円と見積もり、想定以上の生活費の増大に備えて実際には6000万円の資産を形成すれば1000万円分の生活費増大分のリスクを組み込んだことになります。
しかしここであくまで想定外のリスクに対して1000万円を積み上げるコストが掛かっています。
もし1000万円の積み上げに3年かかったとすると残りの人生の1割弱をコストとしてしまっているということです。

リスクが顕在化した場合の対処コストとリスクを予防的に解消するコストの比較考量はしっかりとする必要があります。
もし想定外のことが発生して残り20年で1000万円の生活費が増大したとすると1年では50万円です。
節約とバイトでどうにとでもなる金額ではないでしょうか。
それと比較して40歳頃の3年の人生はとても貴重だと思います。

国家でも個人でもリスクの顕在化する確率とそのコストとリスク回避のためのコストの比較考量はとても大切です。
しかし国家でも個人でもリスクが潜在的な時には顕在化の確率と顕在化した場合のコストを過大視しがちで、リスク回避のためのコストも青天井になりがちです。
大切なのはリスク回避をある程度行いがらも国家や個人がベネフィットの最大化を目指すことです。

そうは言ってもリスクの顕在化する確率が分からないし、そもそも何が起こるかわからないというリスクもあるじゃないかと言われるかもしれません。
上で想定外の生活費の増大と書きましたが、生活費の増大の程度と確率の予測はほとんど不可能でしょう。
私は現在想定されるレベルでの対処で問題ないと思います。
例えば私は年金は70歳支給で現状の7割程度もらえると思っていますが、当たらずとも遠からずというところでしょう。
しかしリスクへの対処として現状の4割支給を想定しています。
このレベルでの漠然とした予想で構わないと思いますし、そもそも考えても正確に予想できるはずがありません。

しかしこのレベルであれば現状の社会情勢などから予想可能なのでリスクへの対処がある程度可能になります。
それ以上のリスクの対処となるともうどうしようもありません。
例えばハイパーインフレ、北朝鮮との戦争リスク、富士山の噴火や関東での壊滅的な大地震、隕石の落下などです。
これは誰もが回避不可能なリスクです。
平均的な日本人が回避不可能なリスクは誰もが同じなので考える必要はないと思います。
それらを回避するのは無限大のコストだからです。
世の中がカオスになっているのに自分だけは平穏無事に変わりなく暮らすのは望みすぎでしょう。

リスクは常識的な範囲、世の中の人が対処するレベル程度の対応で十分だと思います。
リスクを過剰に回避することで失われる利益を考えることのほうが大事です。
それでもやっぱりアーリーリタイアはリスクがあると考える人はリタイアから得られるベネフィットより働き続けることによる得られる安心感のベネフィットが高いのでリタイアしないことが正しい選択ということです。
しかし心配しなくてもほとんどのリスクは顕在化する前に死んでしまう可能性のほうが高いでしょうし、例え顕在化してもじきに死んでしまうのだからそれ程悩む必要もありません。
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[ 2017/02/18 16:16 ] アーリーリタイア | TB(0) | CM(14)
こんにちは

 いつ死ぬかわからないので計画がたてにくいです。70歳で死ぬなら、すぐにでも仕事を辞めますし、それ以上生きるなら年金制度が維持されるのかどうかが私にとっては重要な要素です。
 今を生きることを大切にするなら、すぐに辞めるのが正解なのでしょう。
[ 2017/02/18 18:14 ] [ 編集 ]
日本人は、遺伝的に心配性の傾向が
あるようですね。

特に疫病などの感染リスクの高いエリアほど
スキンシップが少な目だったり
心配性のほうが生存率が高めだったり
日本人の特異性は、そのへんに由来している
という説もあるようです。


https://www.google.co.jp/amp/buzz-plus.com/article/2015/05/08/fuan/amp/

[ 2017/02/18 22:44 ] [ 編集 ]
>マークさん

いつ死ぬかはわからないですし90歳と70歳では人生設計が全く異なりますしね。
私の場合は平均より少し上の85歳まで生きて、年金は70歳からで4割と決め打ちで考えています。
年金制度が維持できなくても平均的な日本人より備えがあれば平均より悲惨なことになることはないのかなと思います。

>自然さん

日本の自然、文化的な環境が遺伝淘汰にも影響してるというのはあるかもしれませんね。
現代は近代的な文明社会なのだから情動だけでなく理性に基づいたリスク計算ももうちょっとできてもいいのではないかと思います。
[ 2017/02/18 23:43 ] [ 編集 ]
理性に基づいたリスク計算をしても結果は同じになるでしょうし

これも数千年やそこらでは変わらない現実の一つだと思います。

僕的には世界的にも治安が良かったり
真面目や親切心や
電車の時間が正確だったり
多分、日本人の特性由来であろう現状は
嫌いではないですけど。
[ 2017/02/19 05:45 ] [ 編集 ]
僕自身ワークライフバランスを模索している最中ですが

例えば人並み程度には稼げるという能力を維持することは、貯えの有無に関係なく、生きる自信や現実に揉まれている感覚、

また残りの人生の充実感を維持する上でも有効なように感じますし、仕事でしか得られない味わいもあったり

ですから現状はセミリタイアといった感じです。

日本人は、より心配の少ない選択肢を選ぶ傾向があるので、多分ナマケモノの僕的には多少窮屈な感じはしますが、やはり嫌いではないです。
[ 2017/02/19 07:48 ] [ 編集 ]
以前の仕事で企業の存続、BCP計画とかのリスクマネジメントをかじったことがありました。
この考え方もやはり欧米からきていて、リスクとは常にあるもので、消すことはできないからどう対処するかが問題ということです。
現金で準備するか、どうしてもまかないきれないリスクは保険で手当てするとか、リスクを最小化するために従業員の教育を行うとか。
いずれにしてもリスクは対処するものであって逃げるものではない。
これは国家でも企業でも個人でも同じことです。
なのに日本人はどうしてこうもリスクに後ろ向きな思考停止の心境になってしまったのか。
保険の世帯加入率が90%もあるように異常な心配性です。ということはそういった業界のプロパガンダ洗脳的なことも考えられますけどね。
しかし不思議ですね。
[ 2017/02/19 19:53 ] [ 編集 ]
>自然さん

私にはワークライフバランスはなかったですね。
転職の間以外は無茶苦茶働いていたので。
最後の数年間は逆に皆仕事やる気なしという大企業で私もダラダラしていただけでしたし。
仕事もプライベートも充実するというのは中々難しいですね。

私は日本人が好きとか嫌いとかいう感覚はありませんが、どんな文化や民族であろうと良い面と悪い面は表裏一体でしょうから一概に短所がダメとは言い切れないですね。

>招き猫の右手さん

この辺の感覚は中国や韓国はどうなんでしょうね。
歴史的なものなのか、最近の日本に特徴的なのか。
考えてみると戦後の高度成長期の安定した社会で形成されたのかもしれませんね。
終身雇用や専業主婦といった現象もこの時からでしょうし。

ヨーロッパの場合は貿易や銀行業などの発展でリスクや契約といった概念、制度が早くから整えられてきたことなんかも関係あるのかもしれません。
日本の中世で中国と貿易するときの投資の分配などの契約やリスクに対する保険などはヨーロッパとは大分異なったのでしょうかね。
恐らくヨーロッパの貿易よりはリスクは大分低かったでしょうけど。
[ 2017/02/19 23:58 ] [ 編集 ]
死ぬことは遅かれ早かれ誰にでも100%の確率で起こることなので、
死自体は、現状ではリスクではなく

死ぬまでの時間
より不本意な時間を過ごすことこそ
人生のリスクということだと思いますから

人それぞれに、平均的な日本人も含め
より充実や納得や不安を減らすライフスタイルを求める ということだと思います。
[ 2017/02/20 07:08 ] [ 編集 ]
>自然さん

>人それぞれに、平均的な日本人も含め
より充実や納得や不安を減らすライフスタイルを求める

この充実と不安のバランスが過度に崩れないように求めるのが大事ですね。
[ 2017/02/21 10:35 ] [ 編集 ]
そうですね。

より充実、納得の人生を求めつつ

軽めの心配性的バランス感覚で

健康長寿自然死で終わりたいです。
[ 2017/02/21 15:25 ] [ 編集 ]
確かにバイトや節約でカバーできるリスクはたいしたことないですね。

NPVで考えると40歳代の1年と70歳代の1年の価値は明らかに40代が勝りますね。ずっと先で且つ体力が落ちているだろう1年と、今であり体力もまだ何とか充実している1年。

同じ100万円を準備して使うなら今使うほうが得ですね。
[ 2017/02/27 23:43 ] [ 編集 ]
>YYYさん

そうだと思います。
私も30代のときはあまり感じていませんでしたが、40歳になって1年の重みを痛感しています。
今というのは同じ条件では二度とおとずれないですからね。
[ 2017/02/28 00:23 ] [ 編集 ]
このカテゴリーの記事がおもしろいです。今後も楽しみにしています。

高齢化社会や少子化の歴史的背景を踏まえた日本の経済の反省や考察記事も読みたいです。
[ 2017/03/12 10:27 ] [ 編集 ]
>ぽんさん

ありがとうございます!
リタイアブログなのでやはりリタイア系の記事は多くの人に読んで頂いているみたいです。

>高齢化社会や少子化の歴史的背景を踏まえた日本の経済の反省や考察記事も読みたいです。

難しいテーマですが頑張って書いてみます。
[ 2017/03/12 23:44 ] [ 編集 ]
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