人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

格差の何が問題か

政治家もメディアも格差問題が好きです。
手っ取り早く票にも金にもなりますし、妬みほど人を惹きつける話題はなかなかありません。

では実際に格差は広がっているのでしょうか。
私自身は普段生活していてそういうことは感じません。
似たような境遇の人としか付き合わないので格差が広がっているかどうかなんて分かりません。
普通の人は恐らく実生活では格差が広がっていることなんて感じないでしょう。
生活保護に関わる仕事をしている人や学校の先生などなら感じることができるのかもしれません。

普通のサラリーマンならメディアから格差が広がっていると刷り込まれてそう思っているのでしょう。
ではメディアの格差が広がっているという主張は正しいのでしょうか。
日本のジニ係数が上がってきている言われます。
しかし所得再分配後のジニ係数は下がってきています。
そういう意味では収入格差が拡大していても生活格差は縮小していると言えます。
しかしジニ係数や相対的貧困率を見るときは経済構造の変化が分からないと正しく解釈できません。
このような統計は都合のよい使い方をされるのが世の常です。
サミットで安倍さんが出した統計資料程度だと誰も納得する人はいないでしょうが、統計は騙しやすいツールです。
私は自分で判断できるほど知識を持っていないので実際に格差が広がっているかどうか分かりません。

では実際に日本で格差が広がっていると仮定します。
しかし格差の何が問題なのでしょうか。
これが私にはよく分かりません。
政治家やメディアは格差が存在することそのものが漠然とだめだと言っているようにしか聞こえません。
もっというと悪い金持ちと可哀想なお前たちという構図しか感じられません。
また格差があることと正規と非正規での差別のような不公正な競争がごちゃ混ぜに論じられているように思います。
論点がはっきりしないのでどのような格差がだめで、どのような格差が許容できるのかがよく分からないです。
では格差にはどのようなものがあるのでしょうか。

1、所得格差
日本でもジニ係数が大きくなっていると言われています。
私自身は公正な競争による格差であれば無限の所得格差があってよいと思っています。
それだけ社会に貢献してくれてるのですから。
資本主義というのはその人の出した結果に応じた収入を保証するのが基本です。
これを崩すと非効率と不公正がはびこる社会になってしまうのは共産主義社会の結果から見て明らかです。
しかし特定産業への補助のような不公正な競争環境が多いのでこれらは当然是正する必要があります。

2、結果の格差
再分配後のジニ係数はむしろ小さくなってきているのでこの格差は縮小しているのかもしれません。
共同体である以上は過度な生活水準の違いによる分断は避けるべきですし、ハンデを背負っていたり失敗したりしても社会の一員として生活できるような社会が望ましいと思う人がほとんどでしょう。
累進課税や社会保障などの再分配を通じて達成されるべきものです。
私は現在の再分配のレベルで十分ではないかと思っています。
非効率であったり不公正な分配の仕組みのほうが問題です。
あくまで弱者の救済や最低限の生活の保障というものであって結果の平等は保証する必要はないと思います。
結果の平等を求め始めると結局はどれだけたかるかの社会になっていくのではないでしょうか。

3、機会の格差
所得の格差を認めるためには機会の格差がないことを保証する必要があります。
私は子供にはきちんとお金をかけて機会の格差をなくすべきだと思っています。
また正規、非正規、女性など身分による格差で機会を奪われている状態もすぐにでもなくすべきだと思います。
身分による格差は少しずつ是正されてきていますが、解雇の自由化による労働者の流動性を高める努力が足りないです。
日本でも社会階層の固定化が進んでいると言われますが、早急に対応しないと公正な競争や社会の活力が失われてしまいます。

4、資産所得の格差
アベノミクスをはじめとする世界中の緩和により資産が上がりやすくなっています。
金持ち優遇政策だと言われるのも一理あります。
しかし資産運用は自らリスクを背負っていますしリスク資産は簡単に逆回転します。
自ら稼いだ金でリスクを取って運用しているのに株などが上昇しているときだけずるいと文句を言うのは意味がないと思います。
今では低所得層であってもリスク資産への投資が可能となっていますし、年金などのように間接的にリスク資産に投じています。
労働収入はその人の働きによるものですが、資産収入はそれまでの蓄積から生み出すものです。
その蓄積部分を相続という形で受け取るのは私は反対です。
遺産は市場を通じて得たものではないので相続税は100%にすべきという考えです。
自分で稼いだ種銭でない部分の資産所得は是正すべき格差だと思います。

5、グローバリズムの進展による格差
これは少し論点が違いますがグローバリズムによって国内格差が進むことへの非難もあります。
グローバリズムが進むと先進国内で優勝劣敗が厳しくなります。
価値を産み出せない労働者は外国との競争にさらされてしまいます。
これはどんな産業でも栄枯盛衰がありその競争相手として外国になるというだけのことだと思っています。
資本主義は競争による効率性の追求である以上はより付加価値を産み出す努力が必要ですし、途上国が豊かになるのは良いことです。
生産した付加価値による所得格差と同一の問題であり原因を論じているだけの話だと思っています。

6、希望や自尊心の格差
結局はこれが一番の問題かもしれません。
幸せそうな他人と比較して自尊心を保つことができなかったり、希望がないと思ってしまうのではないでしょうか。
人と比較せずに生きればいいだけのことですが人は社会的な生物であり、他人と関係する以上は比較もしてしまいます。
これを解決するのは難しい問題ですが生活レベルを均しくすればよいというものではないでしょう。
もう教育段階から他人と比較することや他人と一緒であることに重点を置く人生を止めさせないといけないのかもしれません。

私自身は絶対的な貧困は辛いですが、相対的な貧困はそんなに辛いとは思えません。
もちろん公正な競争の結果ならどれだけ他人が金持ちになってもらっても構いません。
イチローや孫さん、柳井さんはそれだけ社会に貢献してきたから金持ちになったのです。
しかし自分自身の生活が貧困に陥るのは困ります。
そうすると願うのは効率的で豊かな社会です。
効率的な社会であるからこそ私のようなぐうたら生活を目指す人間も低コストで楽しく暮らせるのです。
自分の生活が豊かになるのなら競争に勝った他人が豊かになることは歓迎しますし、感謝します。

私の格差に対する考えは

1、公正な競争による収入格差は全く問題がない
2、機会の格差は現在は大きすぎるので子供の格差と身分による収入格差を是正すべき
3、結果の格差は現在程度の再分配で十分だけれども非効率と不公平感を是正すべき
4、不当な差別を受けておらず絶対的貧困でもなければ他人と比較しても仕方がない
5、格差に警鐘を鳴らすのはよいが、そのためにお金を誰から奪ってくることより問題を解決する仕組みを考えるべき
  待機児童問題のように世の中の問題はシステムの不備であることが多いのだから

というところです。
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[ 2016/07/16 13:21 ] 社会 | TB(0) | CM(9)
個人の努力や能力も異なるのですから格差(違い)は絶対になくなるはずのないものですし、今のレベルなら誤差の範囲でしかないと思っています。
配偶者が居るので配偶者の相続税の控除だけは必要だと思っていますが、他には相続税が100%になっても文句ないです。
[ 2016/07/16 14:55 ] [ 編集 ]
相続税100%の理由がよく分かりません。これだと結局金持ちから奪えという理屈でなないでしょうか。資本を蓄積するのが資本主義なので、どちらかというと悪平等な社会主義的発想な気がします。

それに本当の金持ちは財団を設立して子孫に伝えたりするので(元総理の鳩山さんの家みたいに)相続税は実はあまり関係ありません。

小金持ちから奪って市民のヘイトをなだめるだけの感情的政策ではないでしょうか。ある程度相続税を上げて税源の足しにするのは議論の余地はありますけど。
[ 2016/07/16 17:10 ] [ 編集 ]
>Colorless Freedomさん

私も格差を認めないと多様性のない息苦しい社会になると思いますし、豊かな社会は築けないと思います。

>さいもんさん

私は豊かな社会にするには独立した個人を市場で競争させるシステムがベストだと思っているからです。
相続は付加価値を生み出さないものなので市場に戻して新たに競争で奪い合うべきと考えています。
付加価値を生み出さないものが血がつながっていたといえど存在しなくなった別人格から資産を奪うのは反市場的なシステムかと思います。

特定の一族による資本の蓄積は20世紀初頭ぐらいまでなら分かりますが、現代の金融システムが成熟した社会では資本の蓄積という点からは意味をなさないかと思います。

オーナー企業は財団というより資産管理会社を作るのが一般的ですが、それは海外への資産移管などを含めた技術的なものの話かと思います。
技術的には私も難しいと思っています。

>小金持ちから奪って市民のヘイトをなだめるだけの感情的政策ではないでしょうか。

おそらく私の場合は独立した個人という意識が強いので死んだ者の遺産は誰のものでもないという感覚なのでしょう。
[ 2016/07/17 00:47 ] [ 編集 ]
格差まったく問題なしです
概ね同意です。
格差があっても何にも問題ではありませんね。
本人の力を超えて固定化されてしまっては問題ですが、自助努力で上にいけるシステムがあればあとは本人が努力するかしないかだけの問題ですから。
ほんと妬みだけを煽るメディアや政治家、またそれに簡単に踊らされる愚民が多いのはどうしてなんでしょうかね。。。
[ 2016/07/17 23:52 ] [ 編集 ]
>招き猫の右手さん

妬みは人間の本性に根差しているんですかねえ。
日本人だけがその傾向が強いというわけでもなさそうですし。
妬みで自分の生活が向上することもないし精神的に満たされることもないでしょうに、エネルギーの無駄ですね。
あるいは妬みという負のエネルギーの発散が楽しいんですかね。
[ 2016/07/18 14:58 ] [ 編集 ]
大いに問題有りですね。
政府が推し進めているのは中流層(地方企業)の撤廃なので、その他の層の人々にはあまり実感はないかもしれません。
けれど、格差の問題は重要視すべきでしょう。
主は都内住みかどうかは分かりませんが、都会には地方から大勢の若者が引っ越して来ます。そのうちの一人にに何故都会に来たの?と聞くと地方には仕事がないから仕方なく。と言う人がいます。実際このケースは珍しくありませんね。地方と都会の格差がなくならない限り地方に未来はありませんし、廃れていく一方で都会では色々問題が起きるでしょう。
今回の参議院選では与党が勝ちましたが、東北勢の自民党が惨敗したのはその思惑があると思います。
国際化が進み、市場が増大していくと、自然に格差は広がります。そのため人為的に格差を是正すべきなのです。

その点ではカルロスさんの相続税の話に賛成。
私の結論を言いますと、
累進課税を強化する事です。
[ 2016/07/18 20:22 ] [ 編集 ]
>ぷっちょさん

地方と都会という視点からの格差ということですね。
これについては私は全く問題ないという立場です。
都会であろうと地方であろうと付加価値の生み出せる場所が残っていけばよいと思っています。
地方でも魅力的なところは生き残っていくでしょう。
東京からお金を取ってこないとやっていけない地域は将来も自立できるとは思いません。
稼げないからといって都会から金を引っ張ってくることを要求した場合は都会の人を奴隷として扱っていることになるかと思います。

私はこれ以上の累進課税をすると付加価値に見合った報酬という原則から大きく外れてくるために反対ですね。
結果の平等に傾斜しすぎになり、ますます共産主義国家に近づきます。
結局は社会全体が貧乏になり個人の自由な生き方が狭まっていくことになります。
[ 2016/07/19 00:40 ] [ 編集 ]
日本の場合は、国家の意思決定に重要な役割を担う
政治家に世襲劣化が起こりやすく(相続税は、事実上無税)
その分、官僚によるややエリート志向の国家デザインに向かいやすい傾向はあると思います。

全体としては、より能力主義となるのでしょうね。

http://blogos.com/article/96845/
[ 2016/07/19 06:20 ] [ 編集 ]
>世襲の功罪さん

昔の政治家というのは利益誘導型が多いけどそれなりに賢い人が多かったように思いますが、2世政治家は本当に理解能力がないのではないかという人が多いですね。

官僚による国会デザインとなると社会主義的な政治になるということですよね。
それはいやですね。
でも能力主義は民間ではなく官僚だけであり、官僚の論理に基づいた能力主義になりそうな。
[ 2016/07/22 01:13 ] [ 編集 ]
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