人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

日本の選挙権の拡大と英国の国民投票

次回の参院選から参政権が18歳からになります。
シルバー民主主義に対抗するために若い人の投票が増えることは良いことなのでしょう。

選挙のために毎回思ってしまうのですが、投票するときは社会全体のことを考えるべきものではないでしょうか。
あるいは次世代のためにどのような社会を残すべきかを考えて投票すべきではないでしょうか。
政治が持つ権力はあまりにも大きく個々の利害を優先してしまうと望ましい社会からかけ離れてしまうからです。
しかし基本的に自分の利害のために人は投票します。
そのために医師会や郵便局、農協、公務員、労働組合などの特定階層の利害に絡む投票が多くなります。
選挙とはどのような社会を形成するかを決めるもので、自分の利害を優先すると全体の利益になりません。

そうすると参政権という権利はそれに相応しい人に与えられるべきもののように思います。
現代社会で求められている価値について理解できていない人やそもそも基本的な知識もない人に投票させても良いのでしょうか。
政治家のひどさがよく言われますが、それは有権者がそのような人物を選択しているだけのことです。
それは有権者のレベルがやはり参政権を得るに値しない人が多数だからではないでしょうか。
政治家の二世やタレントが簡単に議員になれてしまうのはやはりそういことでしょう。
それどころか山本太郎みたいなものまで国会議員になれてしまうのです。

そのような状態だと感情に訴える立候補者が増えるのは当たり前のことです。
金持ちや大企業、移民のやつらが私たちのものを盗んでいるからあいつらから取り返せと言うような論調が増えてきているように思います。
自分は悪くないという発想が出てくると他人が悪いということしか残りません。
そしてそんなことで問題が解決するはずがないということも理解できません。

世界的にも同様な傾向が起きています。
アメリカではトランプさんが大統領候補になり、ヨーロッパでは右翼系の政党が影響力を増しています。
そしてイギリスではまさかまさかのBrexitが国民投票で賛成多数となりました。

先進国経済が成熟化して低成長になった時に高成長時にはなかった不満が溢れてきます。
成長が十分でないと損しているという感情を持つ人が増えます。
その時には分かりやすい敵、欧米であれば移民への排他的な感情が生まれてしまいます。
そして私なら問題を解決するという政治家が支持を得るようになります。
トランプさんやイギリスのように移民を締め出せばよくなるとか、安倍さんのように異次元緩和をすれば経済は好転するなど言い出します。
当然常識的な知性で判断できる人はそんなことで良くならないと分かりますが、知性を備えていない人はそのような魔法を信じてしまいます。
面白いことにイギリスでも日本でも共通する言葉が使われました。
安倍さんの「日本を取り戻す」、イギリス独立党党首の「イギリスの独立」です。
自分たちのものであった国がどこかの敵に奪われていたと感じているのです。
しかし残念ながら昔のよき時代なんて今より悪い時代であったことが現実です。

日本では軽減税率や消費税増税の延期が世論調査では賛成多数を占めています。
その程度の人たちに投票権を与えてしまっていいのでしょうか。
経済政策のことを判断しようにも基本的な経済学や金融、ビジネス、グローバルな貿易システムを知らない人がほとんどでしょう。
基本的な知識を持ち自己の利害ではなく社会全体を考えられる人なんてどれだけいるのでしょうか。
せいぜい数パーセントでしょう。
それ以前に参政権を与えるに値する人をどうやって選別するのでしょうか。
せいぜいテストを課すぐらいしか思いつきません。
地方上級ぐらいのテストではしょぼすぎますし、かといってキャリアのテストとなると一体どれだけの人が参政権を得られることか。
例えそういうことが可能となったとしても日本の場合は陸軍のエリートが戦争拡大に突き進み、戦後のキャリアが現在の社会主義的で非効率な社会を作り上げてきました。

それではどうすればよいのでしょうか。
私はそもそも政治のシステムは原理的な欠陥を抱えていると思います。
そのため社会システムをできるだけ市場に委ねるべきだと考えています。
市場は需要と供給を調整するだけでなく、権力を分散できる優れたシステムです。
個々のものやサービスを自分の欲望だけで選択してそれに対する代価を支払うことができます。
政治で全体を決めるのではなく、市場で個々のことを匿名のそれを欲する人たちが決定するのです。
そこでは社会全体のことを考えるとか、知識が必要だとかいうことがありません。
あらゆることをその都度投票ではなく市場で自分の意思を決定しています。

政治システムが永遠に望ましい制度ができないのなら政治システムの果たす役割をできるだけ減らすしかありません。
私が市場主義を信奉するのは自由と効率性が両立できる唯一の制度だからです。
政治では自由は制限され非効率となります。
しかしイギリスではBrexitが賛成多数となりました。
イギリスがEUにいることでどのような影響があるのかは私は日本の新聞に書かれている程度の事しか知りませんが、自由貿易や市場の統合は世界を豊かにしてきましたし、個人の自由を拡大してきました。
日本でも自民党から共産党まで個人の自由を軽視して自分たちが権力と税金で解決すると言っています。
発展途上国ならいざ知らず先進国でそのようなことは有り得ません。
あるとしたら思い切った改革で政府の役割を小さくできたときです。

果たして10年後にイギリス国民の選択の結果はどうなっていることでしょうか。
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[ 2016/06/25 10:57 ] 社会 | TB(0) | CM(11)
いつもブログ更新されるのを楽しみにしています!
知性を備えている人は、自由と効率性に価値を見出せますが、
知性を備えていない人にとっては、自由や効率性は、好ましくないようですね。

不思議な世の中です。

[ 2016/06/25 14:27 ] [ 編集 ]
>dharadaさん

自由というのは案外大変なのだと思います。
自分で決めないといけないし自分で責任を持たないといけないですから。

意志を他人に委ねて責任も他人に委ねる人生は楽なように思えます。
しかしそのような人生に満足感はないでしょうし、うまくいかないときは攻撃的になるのでしょうね。
[ 2016/06/25 23:48 ] [ 編集 ]
今となっては、後悔している人も多数いるとか。
もっと真剣に考えないといけませんよね。
応援しておきました。ポチッ
[ 2016/06/27 19:41 ] [ 編集 ]
こんにちは

 ボーナス出たのですが、EU離脱の影響を受けて円高・株安で総資産は横ばいです。何してんのかな??
 運用など考えずに日本の銀行に預けるのがいいのかなと感じています。
[ 2016/06/27 21:49 ] [ 編集 ]
>矢田さん

現状に不満だからというだけでよく分からずに投票した人が多いのでしょうね。
社会的な不満が高まった時にもっと悪い方向へと導く扇動者に自分たちを託すのは歴史の常なように思います。
応援ポチ、ありがとうございます。

>マークさん

私も今回ので相当やられました。
預金では全く増えないですしねえ。
海外と日本に分けたインデックスの積み立てしかないのかなと思います。
[ 2016/06/28 00:00 ] [ 編集 ]
はじめまして
ああ、もっともです。
>選挙とはどのような社会を形成するかを決めるもので、自分の利害を優先すると全体の利益になりません。
自分が大きな宇宙の一部だというごく自然な意識・自覚があればいいのに、、
本当の本音でこのことの意味がわかり、実践する人が周囲に見当たらない。
という手詰まり感でどんよりしておりましたら、こちらでハッキリ明言されていたのを拝読して気分が晴れてきました。
また、
>昔のよき時代なんて今より悪い時代であったことが現実です。
このポイントも大共感です。
美しい日本とかなんとか、、、あれは一体どういうノーヅラでしょうか@@?
過去には女性はじめ多くの人が不当に下に見られていた時代しかなかったのに、、

無明な人人が大多数としても、一人またひとりと気付いてくれることを願ってやみません。
[ 2016/06/28 11:24 ] [ 編集 ]
>qoohさん

想像力があるかどうかなのかなと思います。
自分の周りの小さな生活だけに埋没するのではなく、別の視点から物事を見ることができる人はなかなかいないです。
意識を変えれば本一冊でも自分とは異なる世界を感じることができるのですけどね。


人は現在を否定して過去のノスタルジーに浸りがちですからね。
現在の不満を過去の幸福や栄光で埋め合わせないと精神的なバランスが取れないのでしょう。
もっと今を生きればいいのにと思います。
[ 2016/06/29 00:06 ] [ 編集 ]
反グローバリズムについて
Brexitは反移民ばかりクローズアップされていますが、イギリス人がEUに不信感を持ったのはドイツの態度も大きんじゃないですかね。ドイツ人は弱者に対して冷酷です。ギリシアに対する態度を見てそう思いました。ギリシアが苦しくなったのはドイツと同じ通貨を使用しているからです。それなのにドイツ人はギリシア人は怠惰だから努力しろと緊縮財政ばかり強要する。自由と効率を追求するならそういう態度が合理的です。

イギリスやアメリカはかつてそういう現実に直面したら、自由と効率を横においても怠惰な連中にもお金が循環するシステムを考えましたが、ドイツ人はやろうともしない。これに対する幻滅は大きかったと思います。ドイツは利益を吸い取るだけで還元しない。ドイツは覇権国家に向いてないと判断したイギリス人は多いのではないでしょうか。
[ 2016/06/30 21:29 ] [ 編集 ]
>ケンぺスさん

>イギリスやアメリカはかつてそういう現実に直面したら、自由と効率を横においても怠惰な連中にもお金が循環するシステムを考えましたが、ドイツ人はやろうともしない。

こういう印象は持っていませんでした。
EU内では主導権争いはあれどむしろドイツとイギリスは南欧より近い関係だと感じていましたし、自由と効率性の追求ではドイツより英米のほうが強いと思っていました。
今回はイギリスはEUへの拠出金が大きいとか、細かい規制の厳しさから自由になりたい、東欧の弱者が押し寄せるなどイギリスの負担が我慢ならないというものかなと思っていました。
国家や民族というよりは社会階層や世代などの分断だと思っていましたが、私の最近の欧米の知識は新聞、雑誌レベルできちんとした本を読んでいないので私の勉強不足かもしれません。

ドイツ人のギリシャに対する態度はどうなのでしょうね。
弱者という意味では難民に対してはドイツは結構援助していますし。
ギリシャの場合は国家ぐるみで嘘をついて外国から借金を重ねて贅沢をしていたのも事実でドイツは遊び人のしりぬぐいをさせられているという意識が強いのでしょうね。
仰る通りギリシャが実力以上の通貨で借金をできてしまったのがまずかったのでしょう。
[ 2016/06/30 23:04 ] [ 編集 ]
イギリスもアメリカも経常収支は大赤字
>>らいくむさん

現在米国は経常収支において世界最大の赤字国です。ブービーは英国。かつて大英帝国は世界最大の経常収支赤字国でした。これは換言すれば自国の金を他国に吐き出しているということです。
一方世界最大の経常収支黒字国は中国、双璧がドイツです。ドイツの経常黒字はユーロになってから膨張する一方です。これで他国に対して金を出し渋るというのは、一国だけで慎ましく幸福を追求する分には許されるでしょうが、多くの国を指導する大国のとる態度ではありません。

ドイツ人の言い分は自分たちは努力と忍耐の末に得た果実だから当然だと言うでしょう。日本人には理解できる言い分でしょうけど、多くの国は妬みを覚えるだけでしょう。
[ 2016/07/03 14:46 ] [ 編集 ]
>ケンぺスさん

アメリカが赤字国というのは基軸通貨国の特権です。
これはアメリカがドルを輸出しているということで他の国が損をしているという意味です。
これから得ている利益は恐らくドイツや中国の黒字をはるかに超えているはずです。
イギリスの場合はやはりロンドンの金融の強さがものを言っています。
赤字という意味では米英は他国の生産で裕福な生活を送っているということです。
近年のイギリスの経済の強さはこれが一因だと思いますが、離脱によってこの強さを維持できないことは十分ありうるでしょう。
ドイツが製造業で他国より裕福だとしたら、米英は金融で他国の生産を利用して他国より裕福なだけです。
経常赤字が必ずしも他国に自国の富を吐き出しているというわけではありません。
日本は逆に長年黒字国で債権大国なのにアメリカなどと比較して可処分所得などは低いです。

ドイツがユーロ安を利用して貿易黒字を重ねてきたのは仰る通りだと思います。
ユーロ安の恩恵からギリシャにどれだけ援助を出さなければいけないかについては価値の問題ですし私には価値判断できるほどの知識はないので何とも言えません。
EU内で各国が将来の現実的な利益をにらみながら政治的な妥協を積み重ねていくだけの事でしょう。
ただ今回の離脱に絡むような、妬み云々の価値が前面に押し出されてくると結局は妬んだ人も妬まれた人も両方に悪い結果をもたらすことになるのはよくある話です。
[ 2016/07/03 17:39 ] [ 編集 ]
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