人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

2015年5月のお奨め本

2015年5月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・マンキュー経済学 II マクロ編(グレゴリー マンキュー)

大学の学部での定番の教科書です。
マンキューが唱える経済学の10代原理の紹介から始まり、長期と実質から短期と名目へと解説していきます。
さすがマンキュー先生と言いいたくなるよくできたテキストです。
懇切丁寧に書かれていますので初学者でも全く問題ないと思います。
数学の知識も全く必要ありません。

世の中には残念ながら経済学に興味ある人はそれほど多くありません。
投資関連本を読む人は多くても経済学の本を読む人は少ないようです。
もっともっと経済学にも目を向けてほしいものです。
この本を読めばとりあえずマクロ経済学の考えかたの基礎はみにつきます。
ただしこの本は基礎の基礎なのでここからスタートになります。




・昭和陸軍全史 1 満州事変 (川田稔)

昭和陸軍の歴史を追う力作です。
第一部の本作では満州事変前後の陸軍の勢力争い、陸軍と内閣との駆け引きを丁寧に記述しています。
特に昭和陸軍を主導した永田鉄山と一夕会の政策構想を詳しく論じています。
永田鉄山と石原莞爾についてはその構想について一章ずつさいて解説しています。

政党政治の終焉、戦争へと突き進むターニングポイントが満州事変と言えます。
関東軍の策略で起きた満州事変ですが、国際協調を目指す若槻内閣、若槻に一定程度理解を示す宇垣陸相に対して関東軍、満州での関東軍の活動を支援しようとする永田ら中堅幕僚の争いは手に汗握るものがあります。
当時の内閣制度の脆弱性、統帥権の問題などあまりにも国を統治するシステムとしては危ういもので、実際に関東軍や永田らはそこをついているようでした。
最終的には若槻内閣が崩壊して、その後の5.15事件、国際連盟脱退へと日本は破滅の道へと進んでいきます。
やはり満州事変がターニングポイントだったのでしょう。

それにしても当時の満州事変を主導した永田や石原らの合理的な発想と誇大妄想的な発想の落差には驚かされます。
そして少数の人間が陸軍を動かし日本を破滅へと追いやるきっかけになることができたのにも驚かされます。
ドイツのヒトラーのように強大な権力を持つ者は現れなかったのに極端な方向へと突き進むことができたのは不思議なことです。




・永遠の0 (百田 尚樹)

祖父が神風特攻隊で命を落としたことを知った姉弟が祖父を知る人を訪ね歩いて祖父が何を考えて死んでいったかを辿っていきます。
最初に話を聞いた人からは祖父が臆病者だったと聞きショックを受けますが、やがて祖父は何としても妻と娘のために生き残ろうとして死地を生き抜いてきたことを知ります。
周りからどのように思われても生き残ることを考えた祖父が何故最後には死んでいったのか。
祖父の最期が明らかになっていきます。

戦争当時の主人公の祖父を知る戦友たちが自分の人生を話しながら祖父のことを語っていく姿には胸が熱くなります。
ありがちな話ではあるのですが戦争を語られると泣けてきます。
ただ全体として無能な軍のエリートや政治家、マスコミへの批判を語らせる薄っぺらい構図が透けて見えるのが気になりました。
特に朝日新聞の記者であろう人物がステレオタイプなイメージの悪役で出てくるのですが、これはいくらなんでも作品を台無しにしているだろうと思ってしまいました。
それでもなかなか面白い作品でした。

ちなみにアマゾンのレビューでは罵詈雑言があって面白いです。
構成を「壬生義士伝」からパクったとか、当時の描写を「大空のサムライ」などからパクりすぎとか。

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[ 2015/06/06 16:48 ] 今月のお奨め本 | TB(0) | CM(2)
あ、永遠のゼロ、これ、ウチの奥さんが病院に入院してたときに誰かが持ってきて、僕は隣にいてもやる事がないんで、読んでいた覚えがあります。
たしかに朝日新聞モドキの流れはちょっとすごいですね、
よっぽど嫌いなんだろうなと思いましたw
[ 2015/06/22 00:44 ] [ 編集 ]
>招き猫の右手さん

著者は色々とお騒がせな人ですよね。
テレビの放送作家や脚本家出身の人の小説は軽さを感じるときは多々あります。
それはそれで気楽な読み物として楽しめればいいとは思うのですが。
[ 2015/06/22 23:52 ] [ 編集 ]
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