人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

2015年2月のお奨め本

2015年2月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・近代科学の源流 (伊東 俊太郎)

近代科学が誕生するまで科学はどのような道を辿ってきたのか。
ギリシャ時代から辿り、ローマ帝国、アラビア、そして中世西欧へと科学はどのように伝えられ発展してきたのかを解説しています。

素晴らしい本です。
日本にも世界的な知識人が数多くいると思いますが、伊藤さんも間違いなくその中の1人でしょう。
このように日本語で直接読める中世までの科学思想史の通史があるのは本当に感謝です。

各地域、時代の自然科学の特徴についての単なる説明に終わるのではなく、次の時代、地域においてどのように受け継がれ発展してきたのかを解説しています。
該博な知識、特に広範な文献的知識、そしてそれを支える語学力などがなければかけないでしょう。
著者自身が写本の比較をしたことなどが書かれていますが並大抵の知識ではないと思います。

歴史的な視点と思想的な視点から解説しています。
異端とされたネストリウス派によるシリアへの知識の伝播、アッバース朝下での学問の振興、特に知識の館でのギリシャ語からの翻訳事業、スペインでのアラビア語からの翻訳事業など歴史的事件や権力者の学問の政策と自然科学の関係が歴史的な視点からの解説です。
一方で思想的な視点からはアリストテレスの自然学からローマ、アラビアでの自然学の考え方などを解説しています。
私が特に興味深かったのは、プトレマイオスのような幾何学で説明しようとする天文学とアラビアで見られたような天体を実在として扱おうとする天文学、またインペトゥス理論の発展の歴史などです。
近代科学がそれまでの科学の遺産を受け継ぎながらも、どのような点で近代科学の独創性があったかを解説して本書を終えていますが、これについてもなるほどと思わされました。

一般向けに書かれた通史ですので個々の問題については深く分析がされていませんが、ここで出てきた人物や理論などについてより詳細な本を読んでみたいと思わされます。
何度も読み返したい本です。




・日本銀行の機能と業務(日本銀行金融研究所編)

日本銀行の役割を解説しています。
銀行券の管理、決済システム、金融調節、金融システムの安定性の確保などを解説しています。

書かれている内容は基本的なものですし平易ですので高校生でも読めるのではないでしょうか。
高校生の教科書に採用してほしいです。
しかしある程度知識のある人でも知識の整理という意味で読む価値があると思います。
無担保コールレートをどのように誘導するのか、日銀ネットの具体的な仕組みなど、私も知っているつもりでも改めて解説を読むとあいまいに理解していた部分がはっきりしたように思います。

日銀は日本の金融システムに重責を担っているはずなのですが、残念ながら一般の人だけでなく政治家でも知識がない人が多いのが現状です。
まずは政治家にはこの本を読んで基本的な知識を身につけて欲しいものです。




・ウバールの悪魔 シグマフォースシリーズ0 (ジェームズ・ロリンズ)

大英博物館でアラビアのコレクションが所蔵されている部屋で爆破事件が起きます。
学芸員のサフィアは、爆破事件が自分の父親の死と関連があると考える幼馴染のキャラに促されキャラとそして元婚約者の考古学者オマハと古代都市ウバールへ行き古代の謎に挑みます。
一方で爆破事件に世界を揺るがす秘密があると考えたアメリカの秘密特殊部隊シグマフォースのぺインターはサフィアたちと行動をともにすることになりますが、彼らの前にはウバールの秘密を奪おうとする謎の傭兵グループが立ちはだかります。

インディージョーンズそのものです。
古代の謎に迫る考古学者が敵の集団とアクションを繰り広げ、さらには古代の秘密を受け継いできた民族が出てきます。
まるで映画を見てるような感じで文章がそのまま頭の中で映像化されてしまいます。
映像化しやすいように書いているのかもしれません。
実際の考古学や物理学にSF的な要素を加えておりこれらの設定も面白いです。

何も考えずに楽しめるエンターテイメントです。

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[ 2015/03/08 23:06 ] 今月のお奨め本 | TB(0) | CM(2)
また面白そうな本の紹介ですね。
いずれ読んでみようと思います。

ちなみに今、ドストエフスキーの罪と罰を読んでいます。
かなりの長編で、表現がいちいち長くてくどくて苦労しそうです・・・
[ 2015/03/10 00:49 ] [ 編集 ]
>招き猫の右手さん

罪と罰は確かに表現が回りくどいですね。
日本語にすると余計にそう感じると思います。
私には罪と罰のテーマが思っていたものと違ってよくわかりませんでした。
カラマーゾフの兄弟のほうが理解しやすいし面白いと思います。
こちらはもっと長いですけど。
[ 2015/03/10 23:54 ] [ 編集 ]
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