人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

活字中毒

世の中の本好きのことをよく活字中毒と言います。
しかし中には本というよりは活字そのものに中毒になっている人もいます。
名前は失念しましたがフランス文学者があまりにも活字中毒のために神経症と診断されて本を取り上げられたら、電話帳を見つけてきて一心不乱に読んでいたという話を読んだことがあります。

自分はどうかというと活字中毒というほどではありませんが、やはり本がないと生きていけないです。
家の中で次に読む本が確保されていないと不安になるので常にストックしてあります。
電車の中で本を読み終わらないように終わりかけの本は持って外に出ることはありません。
今年の正月は実家で持って帰っていた本をすべて読み終えてしまい、焦って実家の納戸の奥にあった昔の私の本をひっぱり出してきました。

最も恐ろしい病気の一つがやはり失明です。
年をとって失明したらどうしようということをよく考えてしまいます。
本を読めないのに一体何をして生きればよいのでしょうか。
その時までに読み上げソフトが進化していてくれればよいのですが。

最近は年をとってきたせいか本を読むスピードが落ちてきました。
平均して月に小説と学術系が5冊ずつで合わせて10冊程度でしょうか。
リタイアしたら月に20冊ぐらいは読みたいと思っています。
しかしそれでも後40年生きるとしても20X12X40=9600冊ぐらいしか読めません。
とてもじゃないですが読みたい本の1割も死ぬまでに読めないでしょう。

本を読む人はますます少なくなっているようです。
ネットなどに時間を取られているのでしょう。
面白いのは嫌韓、嫌中本はネット右翼にあまり読まれていないらしいということです。
ネット右翼は本を読まないでネットで情報収集を完結するからだそうです。
誰が読んでいるかというと普段新書を読む層らしいのですが、それはそれで大丈夫なのかと心配になります。

これだけブログや掲示板、コメント欄で色々な意見を言う人がいるのですから、人は様々なことに興味を持っているはずです。
それなのになぜ興味の対象に関する本を読まないのか不思議です。
経済政策に対して何か言うのならなぜ経済学の本を読んでもっと正確に知ろうとしないのでしょうか。
憲法改正についていうならなぜ芦部の本ぐらいは読んでおこうと思わないのでしょうか。
何故対立する意見や思想の両方の意味を知ろうとせず感覚的に気持ち良いと思われるものだけを批判的な吟味なしに受け入れてしまうのでしょうか。
条件反射や共感、自分の周りだけを見て考えたかを決めてしまうのは愚かであるだけでなく、非常にもったいないことだと思います。
せっかく何かに興味を持ったならより深く知ったほうが楽しいに決まっています。

町になんか大したものは落ちていません。
たいした人間が歩いているわけでもありません。
退屈な日常が繰り返されているだけです。
しかし書の中には何かがあります。
私のような凡人より必死に考えてきた人たち、稀有な人生を送った人たちが書でその知性や体験を共有してくれます。

散々探しても何もなかった町から家に帰り、引きこもって書を読みたい。
それがすべてが中途半端な凡人の歩みであった前半生を終えた実感です。

<追記>
最後の文章は寺山修二の「書を捨てよ、町へ出よう」に引っかけています。
もしかすると気づいていない人が多いのではと思い追記しておきます。
念のため。
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[ 2015/01/31 14:52 ] 雑感 | TB(0) | CM(7)
芦部の本くらいといいますが、一般人には敷居が高いでしょう。法学部の学生ですら理解できないのですから。
[ 2015/02/01 00:10 ] [ 編集 ]
>ななしさん

簡単とは言いませんが興味があれば読めると思いますし、大学1年の教科書も読めなくてどうやって自分の考えを持てるのか不思議です。

>法学部の学生ですら理解できないのですから。
本当ですか?本当なら悲しい現実ですね。
「憲法」ですら理解できないのなら法学部で何を学んでいるのでしょう。
[ 2015/02/01 01:18 ] [ 編集 ]
私も、まずは、文句があるなら読んでみる派です。
それで当該テーマに文句が増えることも、違う考えになることも、またさっぱり分からなかったなということもありますが、読んで損したな、ということは余りありません。
読書に残された時間はわずかですね、できるだけ読んでいきたいですね。
[ 2015/02/01 01:35 ] [ 編集 ]
芦部の「憲法」かあ・・・・・・。
法学部出身の私には懐かしいです。
しかし、一般の人にはどうかなあ?
無味乾燥ですから、
ちょっとハードルが高いかと。
( ̄ー ̄) ニヤリッ
[ 2015/02/01 21:56 ] [ 編集 ]
>招き猫の右手さん

>当該テーマに文句が増えることも、違う考えになることも、またさっぱり分からなかったなということもあります

こういう体験をするのは人生を豊かにしてくれると思うのでもっと若い人には本を読んでほしいんですよね。
残りの人生、重要だと思っている本だけは読んでおきたいです。

>mushoku2006さん

mushokuさんは法学部出身だったんですね。

あくまで憲法に興味があるならという前提ですけど、平均レベルの大卒であれば読めると思うんですけどねえ。

私は法律に興味はなかったですが、公務員試験で勉強したところ意外と面白かった覚えがあります。
ジュリストの憲法判例百選なんかも面白かった覚えがあります。
[ 2015/02/01 23:56 ] [ 編集 ]
法律に限った話ではないですけど、例えば、芦部の憲法を理解するには、まず教科書を読んだ上で、演習物を解いて、自分の頭で考えて、解説を読み、その他の参考文献を読んでは教科書に戻って、また自分の頭で考えて、教科書に戻って、また演習ものを解いてというのを繰り返し繰り返しで、ようやく芦辺の教科書の内容を理解できるようになるのですから(芦辺の本は簡潔に記載されているがために理解しにくい)、このようなことを資格試験を目指している学生ならともかく、一般の法学部の学生がそこまでやっているとは、とても思えません。それゆえ、一般の人にはやはり敷居が高いと思います。憲法改正なら、賛成派、反対派それぞれわかりやすい本はいくらでもありますから、まずはそこから入るのがいいと思います。
[ 2015/02/02 01:02 ] [ 編集 ]
>ななしさん

そこまでのレベルを求めるとするならば法学部の学生のほとんどは理解していないでしょうね。
それは能力の問題というよりは興味がないだけでしょうから仕方がないですね。

分かり易い本があればもちろんそこから入っていくのがよいと思います。
学部の教科書の定番はしっかりしており大学1年でも読めるようなものが多いので例として挙げただけで、せっかく興味を持ったなら本を読んで知識を深めればよいのにというだけですから。

きちんと理解するレベルまでは時間がかかるは当然だと思います。
私が興味あるレヴィストロースは著書や解説本を軽く百冊は読んでいるのに3割も分かったと言える自信なんて全くないですしね。
[ 2015/02/02 23:07 ] [ 編集 ]
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