人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

戦前の人たちを馬鹿にできなくなった

どうして太平洋戦争という無謀で馬鹿げた戦争に日本は突き進んで行ったのかということを私は長年疑問に思っていました。
様々な議論がなされてきましたが、頭では理解できても実感としてはどうしても理解できませんでした。

戦前の多くの国民はろくに教育も受けていない前近代的な人たちで理性的な思考があまりできなかったこと、そもそも理性的な判断を下すための情報を得る手段がなかったことなどから集団的な高揚状態に陥り理性的な判断を排除していったのだろうと私は漠然と考えていました。

端的に言うと戦前の国民は前近代的な劣った人たちだったからと上から目線な見方をしていたと思います。
何となく空気に流されて戦争へと突き進むプロセスや雰囲気を実感することができなかったためです。

しかし最近ようやく実感としてこのプロセスが分かってきたような気がします。

国債や原発問題への政治と国民の態度を見ていると、なるほど理性的な判断を放棄してヒステリックな状態に陥ると言うことはこういうことかと納得いくようになりました。
ヒステリックな状態になる人は一定の割合しかいなくても残りの多数の人は何となく流されていくのでしょう。
また、全体の利益をどれだけ犠牲にしても個別的な利益を優先するグループは状況が悪くなればなるほど力を増していくということもよく分かります。
このヒステリックな状態と個別の利益を追求するグループが混在すると事態は複雑化し、全体の問題を解決しようとすることはほとんど不可能な状態に陥ってしまいます。

国の経済政策にしろ、原発問題にしろ科学的かつ常識的な知見はあまりにも無力なようです。
とてつもないポジティブシンキングと徹底的なネガティブシンキングは理性的で現実に即した判断を吹き飛ばしてしまうようです。

戦前も現在もそれほど国民の思考方法は変わっておらず、刺激を与えられると反射的に高揚してしまうのでしょう。
決して戦前の国民は現代に比べて遅れた人たちではないということが実感としてようやく理解できました。
戦前に比べて現代は教育環境もよいし、情報が統制されることも難しい時代なのに戦前と同じような思考と行動がされているということは、個々の人間が理性的に判断すると言う観点からは戦前にすでに進歩の限界が来ていたのかもしれません。

ヒステリックになるような人たちはどのような人たちでしょうか。
それは自分の直感や感性を大切にしている人たちだと思います。
信仰を持つ人、アーティスト、政治家、思想家、右翼系、左翼系、企業家でしょうか。
実際に放射線に興奮状態に陥ってたり、リフレ派の人が多いようです。

では自分の直感に常に疑問を持っている人たちはどのような人たちでしょうか。
ビジネスマン、科学者、哲学者、アーリーリタイアを目指す人たちです。
これらの人は論理と数字を優先して、自分の直感は必ずこれらで検証しようとします。
我田引水ですが、アーリーリタイアを目指す人も直感に頼らず常に検証をするタイプでないとリタイアの達成は難しいと思います。

感性を優先する人と理性を優先する人のどちらが優れているとかと言うことではありません。
どちらも社会には必要な人たちであるのですが、バランスが取れている必要があります。
私の考えでは社会の安定期には変革を求める力が弱まるので感性を大事にする人の役割が重要です。
反対に社会の激動期には一方向への行き過ぎを抑制するために、理性を優先する人の役割が重要になると思います。

原発の問題については日本の競争力を低下させたり、国富が少々流出する程度の問題ですが、国債についてはその程度では済まない問題です。
私が生きている間にデフォルトやインフレなどのドラスティックなことが起こる可能性が高いでしょう。
そのときに政治家や国民はどのような行動をして、誰のせいにするのでしょうか。
私自身も経済的打撃を受けるでしょうから、国債の危機的状態は歓迎したくありません。
しかし戦前の雰囲気を少しでも実感として知りたいのと同じように、国債が危機的状態に陥ったときに社会がどのように反応するかを見てみたいというのもあります。

しかし経済的な危機と言っても戦争が起こるわけでもないでしょうし、飢え死にする人もそうはでないでしょうから意外と簡単に乗り切れるのかもしれません。
日本人はどうもリセットされた後の復活に長けているように思えるので。
関連記事


にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村

[ 2012/06/10 11:59 ] 雑感 | TB(-) | CM(6)
私も長年疑問に思っていました。
私は技術屋です。
どうしても数字に目が行きます。
どんなに都合よく考えても、『勝利』の数字は出てきません。
>戦前も現在もそれほど国民の思考方法は変わっておらず、刺激を与えられると反射的に高揚してしまうのでしょう。
たぶん、真理に近いのではと思います。
本来、政治手段の一つに過ぎない『戦争』が、政治目的になってしまった。。。
手段が目的にスリ変えられて、手段を行使することが目標となっている。
最近、『こんな事』多くないですか?
[ 2012/06/14 06:28 ] [ 編集 ]
>ななしさん

>手段が目的にスリ変えられて、手段を行使することが目標となっている。

確かにおっしゃる通りこういうことが多いですね。

問題は高揚した雰囲気の中では冷静な議論は封殺されてしまうことだと思います。

本来は政治やメディアが高所に立って大局的に実行可能なことやその優先順位を論じるなどすべきなのですが、高揚感に乗っかって自分たちの商売に走るのはこれも戦前と変わらないように見えます。
[ 2012/06/14 20:02 ] [ 編集 ]
国債の破綻
こんにちは。
財政危機は1970年代より常に言われてきました。でも金利は長期的に下がるばかりです。国債のデフォルトとは日本がどうなった場合起こりうるとお考えですか。

自分も最初は日本国債の破綻は起こりうると思っていたのですが、
国債の残高が膨張していくだけでは財政が破綻することはないのではないかと考えるようになりました。
日本国債は円建てで発行されており、引受け手は9割以上日本国民である限り債務者は日本政府、債権者は日本国民ということになりませんか。国債残高は日本人の金融資産ということになります。今働いてる私としてはデフォルトは嫌ですが多少のインフレなら望むところです。完全にリタイアしてる人はインフレさえ嫌なのかもしれませんが。

日本の戦争については、私は10年前ブッシュJrがイラクに戦争を仕掛けた過程を見て、日本人がアメリカとの戦争に踏み込んだ心情を感覚的(笑)に理解しました。あの時のイラクは60年前の日本の姿そのものでした。ただ日本人は明治の三国干渉の時は外国に対して耐えきりました。昭和の日本人は明治の日本人より忍耐力はなかったみたいです。
[ 2013/12/24 13:29 ] [ 編集 ]
>ケンペスさん

破綻が起こるのは単純に買い手がいなくなった時だと思います。
現在はまだ経常黒字を保ち、国民の資産にもまだ余裕があることや増税の余地が十分あるので金利が低いだけのことです。
買い手がなくなれば金利が上がり、償還に必要な国債を発行できなくなるので破綻します。
日銀の直接引き受けも技術的に本当に可能か疑問ですし(国債市場が消えるということですから)、ハイパーまではいかなくても20%ぐらいのインフレはすぐに起こるのではないかと思います。
この辺は実際にやってみないと誰にも分からないと思いますが、20%のインフレは破綻と変わらない経済的な打撃を受けるでしょう。

>引受け手は9割以上日本国民である
勘違いされている人が多いようですが、これは国債の破たんとは何の関係もありません。
あくまで買い手がいなくなったらの話でそれは日本人であろうが外国人であろうが関係ありません。
外国からすると破たんしたところで9割の損失は日本国民がこうむるだけのことなのでいったんデフォルトしろというかもしれません。
もちろん財政の信頼がないときに損を承知で喜んで国債を国民が買うのであれば破綻の先延ばしは可能です。
私はそこまで愛国心はないので海外資産を買うと思いますが。

増税と経済成長、マイルドなインフレ、金融抑圧がうまく組み合わされば破綻は回避できるでしょうが、非常に難しいかじ取りになると思います。

国家が破たんしたり、実質破たんになるのは珍しいことでもありませんし、バブル崩壊と一緒で突然市場が牙を向くのは株式市場も国債市場も同じことです。
[ 2013/12/24 21:51 ] [ 編集 ]
ハイパー?インフレでの生活
なるほど買い手がなくなれば破綻しますね。ただ、世間に財政危機を訴える財政当局やマスコミ、有識者と呼ばれる人々は、このままの状態で推移すればいつどれぐらいの債務残高になれば破綻するということを発表した人はいません。そういう試算はしてないのかなと思います。しているとすれば、漏れ伝わってきてもよさそうなものですし、してないとすれば無責任な話です。また破綻がいつという点では、50年以内ぐらいなら備える必要がありそうですが、100、200年先だと自分にはあまり関係なさそうな話でもあります。
2%程度のインフレなら働いていれば十分対応可能でしょうし、20%だと…どんな感じでしょうか。

さて、自分の知り合いに実際ハイパーインフレを体験した人がいます。その人はアフリカの某国でバックパッカーとして滞在していた時、偶然滞在していた国の財政が破綻しました。
 その人曰く、ドルを持っている自分は日毎にお金持ちになっていくので笑いが止まらなかったといっていました。闇両替にドルを持ち込めば正規レートの10倍で換金してもらえ、その金を持ってカジノや豪華なクラブで毎日豪遊できたといっていました。その人は典型的な貧乏バックパッカーでそれまでそんな所には行ったことがない人です。
有事にドルは強いなと思いました。
[ 2013/12/24 23:55 ] [ 編集 ]
>ケンペスさん

>50年以内ぐらいなら備える必要がありそうですが、100、200年先だと自分にはあまり関係なさそうな話でもあります。

条件を限定して試算はいろいろとされていますが、実際には難しすぎて予想と言えないのが現状です。
首都圏の大地震の予想みたいなもので変数が多すぎるので可能性が高まっているという程度しか言えません。
かれこれ30年ぐらい首都圏ではそろそろ高い確率で地震が起きると言われていますが未だに起きていませんしね。
変数が格段に少ない一年後の株価予想でさえ難しいですしね。
ただ次世代のためにより安定した経済を目指すという意味では持続可能な借金にするのが現世代の義務だと思っています。
破綻のあるなしにかかわらず次世代の生活を苦しくしているのは間違いないですから。

>自分の知り合いに実際ハイパーインフレを体験した人がいます
バックパッカーをすると為替に敏感になりますよね。
初めて闇両替なんて違法なことをするときには結構ビビりました。
私が学生時代のトルコもインフレがきつくて両替はこまめにする必要がありました。
国家体制や経済制度の違いを感じられるのもバックパッカーのいいところで若い人には学生時代ぐらいはバックパッカーをしてほしいなあと思います。
[ 2013/12/25 00:56 ] [ 編集 ]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
ブログ村
にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

相互リンクとコメントを頂いた方