人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

2014年5月のお奨め本

2014年5月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・大森荘蔵 -哲学の見本 (野矢茂樹)

大森荘蔵の思想を前期、中期、後期と追っていきます。
主に物と知覚の問題を中心に他我、時間の問題も扱います。

時間軸で大森の思想を追うことにより、その時々で大森が何を考え何に躓き、そしてどのようにして前に進んだのかを著者と一緒に体験することができるでしょう。
哲学することの見本のような人の思考の変遷ほど知的な興奮を得られることはありません。

私のような読書のジャンルとして哲学が好きだけれどもそれほど読んでもいないし、知識もないような人間にはこのような概説本は助かります。
私は大森荘蔵を何冊かは読んでいますが、彼の思想の体系的な理解やその変遷と理由を理解している自信は全くありません。
野矢茂樹のような哲学者がある程度テーマを絞ってその思考を概説してくれるとそういうことだったのかと納得することが多くありました。

ただ本当は大森の主要著作を時間順に丹念に追っていたほうが良いのでしょう。
このような概説本はかなり簡略化した説明になりますし、何より自分で考えることをさぼってしまい何となく大森を分かった気になってしまいます。




・首無の如き祟るもの (三津田 信三)

奥多摩にある媛首村には昔から首無の祟り伝説がありました。
長年秘守一族が支配してきた村なのですが、首無が祟るのは主に一守家の男子であり一守家の男子は代々早死にしたり、長生きしても体が弱い人間ばかりでした。
そのような村で戦中に首無の祟りのような事件が起こり、戦後にも再び事件が起こります。

閉鎖的な山村とそこを支配する名家、そして恐ろしい伝説というありがちなプロットですが面白いです。
うまく伝説と実際の事件を絡めていますし、閉ざされた山村の名家の雰囲気は読むだけでワクワクします。
伏線がありすぎて覚えられないほどですが、見事に最後に次々と明かされていきます。
トリックも中々見事で感心しました。
ホラー小説というよりは本格推理として読んだほうが面白いです。
不満点としては最後にちょっとやりすぎたように思えること、もう少し驚きが欲しいこと、秘守一族の確執のドラマがもっとあれば盛り上がったのにということろでしょうか。




・インシテミル (米澤 穂信)

高額の時給で集められた12人の男女。
とある施設に7日間閉じ込められますが、何もしなくても7日間で2000万円近い報酬が約束されます。
しかし報酬ルールには殺人事件が起きてその犯人を推理するなどにより報酬が格段に上がっていくシステムがありました。

私はこういう閉鎖空間での本格推理が大好きです。
閉鎖された空間での人間模様や恐怖感が面白いですし、推理の条件が読者に明確になりやすいため、それだけトリックに驚きがあると感動するからです。

本書の設定、小道具などは非常に素晴らしいものがあります。
なるほどと思わせるものばかりでした。
だが一方で登場人物たちがどうにも魅力がなかったり、こだわる必要のないところにこだわってみたりとちぐはぐな感じをするところが多いようにも思えます。
設定、トリックともに面白いので読んで損はないです。

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[ 2014/06/16 00:22 ] 今月のお奨め本 | TB(0) | CM(0)
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