人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

高配当 優待投資の優位性

マネー雑誌などでは毎号、株主優待にかなりのページが割かれ、高配当株の特集もよく組まれています。
よく飽きもせずに同じネタを続けるなと思いつつ私も読んでしまいます。

私は海外株はインデックス投資のみ、日本株は銘柄を選別して分散に気を付けながら投資するスタイルでした。
けれども、最近は日本株については高配当、優待投資になりました。
なんだか安易な投資手法に乗っかってしまった感があります。

銘柄を選別したところで期待通りにはいかないことが多く、こういうのは向き不向きがあるなと実感してるのが理由の一つです。
成長株は割高なことが多いですがより成長してテンバガーを達成する株がある一方、期待が外れると一気に半値に落ちたりもします。
私は毎年TOPIXを少々アウトパフォームした程度の成績です。
労力の割にはという感じです。

自分で銘柄を選別しないなら、分散して各業種の代表的な銘柄を集めて擬似インデックスか、インデックス投資そのものとなります。
インデックス投資の場合は信託報酬がもったいないなとも思っていましたが、今では相当信託報酬が下がってきていますのでわざわざ不完全な擬似インデックス投資をすることにあまり意味がなくなってきてるのではないでしょうか。

それならインデックス投資にすればいいのではないかということになります。
インデックス投資は低コストで分散投資が可能ですし配当の受け取りによる税金の繰り延べが可能です。
税金で配当の20%も取られることによる投資効率の低下は馬鹿になりません。
また、分散に気を付けるとは言っても高配当、優待株は似通った産業、構造の会社が多いので適切な分散投資は難しいです。

けれど私はインデックス投資ではなく高配当、優待銘柄への投資のほうが有利ではないかと考えています。
高配当株は逆に言うとそれだけ評価が低いと言えますし、本来企業が再投資するべき資金を株主に返しているともいえます。
優待株は株価が過大評価されていることが多く、優待廃止による株価急落もよく起こっています。
これらの欠点は確かにあるのですが、結局のところ実際のリターンへの影響はよく分からないのではないかとも思います。

高配当株でも増配を続けて着実に株価が上がってきたものも少なくないですし、企業の投資に使ったほうが利益が上がるのかどうかなんて実際のところは素人にはよく分かりません。
非効率な投資を無理に行うかもしれませんし、単にキャッシュを積み上げている企業も多いでしょう。
それなら株主に還元して株主が自分の判断で新たに投資したほうが良いようにも思えます。
また優待株は割高になりやすいかもしれませんが、不景気でも下がりくいですし、マクドナルドの鶏肉問題の時でもそれほど下がらなかったように優待株の下方硬直性は投資する理由になると思います。

ではなぜ高配当、優待投資がいいのでしょうか。
優待については単純に優待を実施する企業がこれほど多いとインデックス投資で優待を取得できないのはあまりにデメリットが大きいということです。
優待の価値が株価の2%なんていくらでもありますが、これが10年続くと20%も余分に利益を得られるのですから相当の利益になります。
配当で2%出すよりは企業の負担が当然少ないので財務へのマイナス影響も少なくなります。
優待は持ち株数が少ない投資家の利回りが圧倒的に有利になる企業の資金流出ですのでかなり有利な投資であることは確かでしょう。

次に高配当株投資ですが、配当であろうとキャピタルゲインであろうとどちらでも投資家にとっては同じ価値なので本来はあまり意味のない指標だと思います。
もちろん、企業が成長して増配を続けて高配当になっているとか、ファンダメンタルより割安な評価とか、無理をして配当を出しているとかの判断指標にはなりますが。
高配当株投資の優位性は配当収入の配当控除と住民税の申告不要を組みあわせることが可能になったことで生まれたと思っています。

その人の労働収入と配当収入によりますがリタイア、セミリタイアした人にはかなり有利な制度です。
収入が高くなければ本来20%の税金が住民税の5%だけになります。
収入が低ければうまくいけば配当控除により所得税が5%返ってきて、実質0%になります。
もし配当ではなくキャピタルゲインで利益が出たとすると20%の税金を丸々とられるのですから大きな差だと思います。
税調で金融所得の課税強化が議論されていますが、財政難で税金がこれからどうなるか分からないのですから、税率が低い状態で利益を確定できるのなら確定しておくべきで、配当なので売買の必要もありません。

投資は不確実なものでそうそううまくはいかないものです。
しかし、確実なこともあります。
イデコやNISAのように制度として決まっているものだったり、信託報酬のようなコスト、あるいは分散投資によるリスクヘッジ、ETFや投資信託による税金繰り延べです。
これら確実なものは投資するときに重視するべきだと思います。

そういう意味で個人投資家が有利に資金を引き出す優待株と税金を抑えられる高配当株は十分優位な投資方法なのではないかと思います。
もちろん、高配当や優待は投資の一つの目安であって、それ以外の分散投資などを無視してはいけません。
高配当の安定株であった東京電力への集中投資のようなものは愚の骨頂です。

大きな資金がある人なら高配当、優待を目安としながらもしっかり分散して多くの株を持ち、資金が少ない人は高配当、優待株をある程度持ちつつインデックス投資にも資金を振り向けるのがいいのではないかと最近は考えています。

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[ 2019/09/16 12:44 ] 資産運用 | TB(-) | CM(4)

2019年8月のお奨め本

2019年8月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・新しいマクロ経済学―クラシカルとケインジアンの邂逅(齊藤 誠)

学部の静的なモデルから大学院の動的モデルへと進むうえでの橋渡しとなるマクロ経済学の教科書です。
新古典派やケインジアンの限界が指摘されマクロのモデルがどのように発展してきたかが(比較的)分かりやすいです。
世代間モデル、リスク、保険などがモデルにどのような影響を与え、そしてそれらの実証研究の紹介など学部レベルのマクロ経済学から一歩踏み出している感じです。
数学のレベルを抑えてあり、数式の意味も解説してくれていますが、数学にアレルギーがある人は受けつけないかもしれません。
ただし、数式はきちんと理解しなくても文章を読むだけでモデルの意味は分かると思います。

本書を読むとつくづく経済学とは何とも地味だし、無数の出来事が起こる現実世界を写し取るなんていう無茶な無理ゲーをしているような印象を受けます。
一方で世の中ではこれまでの主流派経済学の常識が覆されたとか、経済学のイノベーションでとうとう景気に対する完全な経済政策をモデル化できたなどと喧しいです。
けれども比較的単純なモデルでも現実の経済全体をうまく表現することはできていません。
経済学の道のりはまだまだ遠いのでしょうが、一方でやっぱり経済のコントロールなんてものは不可能なのではないかと感じてしまいます。
不老不死のほうがよっぽど実現性が高いのではないでしょうか。

一般的なマクロ経済学の教養としては学部の静学モデルで十分で本書までは必要ないかなと思います。
数式が多くなりますし、モデルそのものの細かな議論になってくるためです。
もちろん政治家や官僚であれば本書レベルぐらいのことはきちんと押さえておくべきだと思いますが。

学部の教科書より一歩進んだものを読みたい人におすすめです。




・古代日中関係史-倭の五王から遣唐使以降まで (河上 麻由子)

倭の五王の時代から遣唐使が終わった後までの日本と中国の関係史の概説書です。
500年ほどの関係史をまとめており駆け足感がありますが、古代の日本と中国の国際関係がよく分かり興味深い本です。
古代中国の政治情勢と周辺国との関係、仏教が中国で盛んになったことによる仏教を介した関係など当時の国際関係の軸と日本にとっての中国への使節派遣の意味するところなど、私があまり知らないことだったので面白く読めました。

聖徳太子が隋との対等性を主張して「日出づる処の・・・」と始まる国書を隋へ送ったというエピソードを小学生の時に読んだことを覚えています。
その時は日本の本なのだから単なるリップサービスみたいなもので、正しくは日本のほうが下だったのだろうと思いました。
しかし、現在でも対等を主張したとするのが学会の通説のようです。
当時の中国の国力を考えれば比べるまでもない思うのですが、日本はそれ程強気なのか、世間知らずだったのでしょうか。
著者は国書で使われている天子という言葉に新しい解釈を施し、対等を主張してはいなかったと主張しています。
いずれにせよ当時のアジアはやはり中国が政治も文化も圧倒的な覇権国だったことがよく分かります。

それにしても古代の歴史はその資料の少なさからほとんど想像に近いんじゃないか、たったそれだけの資料で何が言えるのかと疑問に思うことが多々あります。
それでもこのような研究が日々なされ通説に対しての批判が出てくるなどしていますし、事実の推測が難しいからこそそこにロマンみたいなものを感じてしまいます。
また、現在は言うまでもないですが古代においても国際関係は重要な意味を持っており、これらに着眼した研究はなかなか難しいですが、本書のような本は非常に意味があると思います。
おすすめです。




・白雪姫には死んでもらう (ネレ・ノイハウス)

11年前の少女連続殺人事件の犯人、トビアスが出所して故郷の村に帰ってきます。
彼は当時無実の主張をしており少女たちの死体も発見されないまま刑を終えることになりました。
その頃空軍基地跡から少女の死体が発見され殺害された少女の1人であることが判明します。
そして事件後に引っ越してきた少女アメリ―がトビアスに興味を持つことから物語が展開していきます。
刑事のオリヴァーとピアが11年前の事件の真相を追います。

発見した少女の死体から徐々に11年前の事件の真相が明らかになっていくのですが、テンポよく少しずつ事実が明らかなっていくので読むのが止まりませんでした。
あっと驚く真相ではなくどちらかというと登場人物たちの複雑な人間模様が引き起こした事件なのですが、この人間関係とそれらに起因する出来事が明らかになっていくというスタイルであり、よく練られている構成だと思います。
万人向けのミステリーです。



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[ 2019/09/07 16:58 ] 今月のお奨め本 | TB(-) | CM(0)
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