人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

アーリーリタイアが珍しくなくなってきた

去年ぐらいからアメリカのFIREと呼ばれる運動が記事などで見かけるようになってきました。
FIREとはFinancial Independence,Retire Earlyの略で、節約と投資により経済的自立を達成してアーリーリタイアを目指すというものです。
1992年に出版された「Your Money or Your Life」という人生の時間の重要さを説いた経済的自立の指南本が始まりのようです。
先日には日経にもFIREに関する記事が出ていました。

日本でもアーリーリタイアという生き方がかなり広まってきており、リタイアを目指す人が増えてきたと思います。
私がブログを書き始めたときと比べると、ブログ村のセミリタイアカテゴリに参加する人が大分増えました。
そして私も含めて実際にセミリタイアや完全リタイアを達成した人が続々と現れています。

日経の記事では以下のような記述があります。

つましい生活を受け入れるのは、2008年の金融危機を目撃し、経済的な豊かさに疑問を感じながら育った世代ならでの潮流といえる。

そうなのでしょうか?

私は単に先進国が経済的に豊かになったから選択肢が増えてきたというだけのことだと思えます。
一昔前では最低限の生活をするにも定年まで働きつづけないといけないという人がほとんどだったと思います。
しかし、現在ではそれほどお金がなくても豊かな生活が可能となっています。
スマホのようなとんでもない機械が月に1000円程度で使えますし、安くて高品質な服も手に入り、ファミレスや居酒屋で低コストでそれなりに美味しいものを食べることができます。
メルカリなどで中古品の売買が拡大していますし、カーシェアのようなシェア経済も広がっています。
LCCのおかげでアジアであれば旅行するのにもそれほどかかりません。
一方で投資に関わるコストは激減しており、若い人でも投資が簡単にできるようになりました。

30年前の年収1000万円のサラリーマンと現在の年収500万円のサラリーマンの生活のどちらが豊かと言えるのでしょうか。
豊かさを求める価値観に疑問を持ったからではなく、すでに現代の先進国では最大公約数的な豊かさが手に入ったと言えるのではないでしょうか。
これ以上の豊かさは社会的な承認願望やその人のこだわり、趣味的なレベルの消費なのではないでしょうか。
現代の10万程度の生活で十分豊かと思える人にはこれ以上働くよりは自由な時間が欲しいというのは自然なことです。
仕事が楽しいとか、相対的な豊かさを求めるのでないのなら、自由な時間を手に入れるためアーリーリタイアを目指す人が増えるのは当たり前です。

これまでの価値観に疑問を持つ若者が増えたのではなく、社会のほうの発展によって選択肢が増えたのだと思います。
また資本主義に疑問を持った云々というのにも私には違和感を感じてしまいます。
資本主義が達成した豊かさがアーリーリタイアという人生の選択肢をもたらしました。
共産主義のような他の体制によってこのような社会が到来したでしょうか。
現在の日本は社会主義国のように国家の役割を増大させようとしています。
この20年間ぐらいで経済は低成長ながらも順調にきたのに、国家の肥大化のおかげで税金や社会保障費の負担が大きくなり可処分所得は減少しています。
国家がここまで肥大化しなければもっと豊かになれたのではないかと思ってしまいます。
また、アーリーリタイアとは時間と労働を天秤にかけて効用を極大化しようとする行動でこれこそ資本(市場)主義ではないでしょうか。

ところで経済が発展したと言っても誰でもアーリーリタイアできるかと言えばそこまで豊かな社会は達成されていません。
アーリーリタイアを達成するには経済感覚があって、自ら考え行動できる人でないと不可能でしょう。
それでもこれからも紆余曲折はありながらも社会は豊かになっていく可能性が高いです。
AIやらIoT、ロボットなどが進歩するとますますアーリーリタイアのハードルが下がってくることと思います。
あと20年もすれば一部の人のものではなくて、もっと当たり前の選択肢としてアーリーリタイアがあるのかもしれません。


にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村

[ 2019/01/20 13:50 ] アーリーリタイア | TB(-) | CM(7)

2018年12月のお奨め本

2018年12月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・現代経済学-ゲーム理論・行動経済学・制度論 (瀧澤 弘和)

現代の経済学ではどのようなことが研究テーマになっているのでしょうか。
マクロ経済学、ミクロ経済学からゲーム理論、実験経済学、制度の経済学、行動経済学などがどのように展開されているのかを解説しています。

経済学と言えばマクロ経済学やミクロ経済学をイメージしてしまう人が多いかもしれません。
新聞などでは金融政策や財政政策が語られることが多いからでしょう。
ゲーム理論でさえそれほど多くの人が知っているわけではないと思います。
行動経済学については面白経済学的なところから紹介されていることも多いようですが。
しかし、経済学は様々視点から研究され、その手法も多様化させて発展させてきましたし、現実の政策などにも貢献してきました。

現代の経済学とはどのようなものか、様々なタイプの経済学が出現しており、それらがどのように関連しているかを本書は俯瞰しています。
スミス以来、経済学はここまで進化してきたのだなあとあらためて思わされました。
経済学の深さ、多様さを教えてくれる素晴らしい入門書でした。
ここ最近では経済学で一番面白かった本です。
是非読んで欲しい一冊です。




・イエズス会の歴史(ウィリアム・V・バンガート )

16世紀に生まれたイエズス会の歩みを現代まで記述しています。

イエズス会と言えば日本人であればほとんどがフランシスコ・サビエルを思い浮かべると思います。
ザビエルがインドを経て日本まで布教に来たように、イエズス会は世界中へ布教したように使途的な使命を帯びた活動を精力的に行いました。
その他にも熱心な教育、研究活動、社会奉仕で知られています。

また、特徴として教皇への忠誠心が強く、それによりフランスなどでは教皇権力を体現するものとして多くの政争に巻き込まれることになります。
16世紀、17世紀には各地で精力的な活動をしていたイエズス会ですが、教皇のもとに国境を越えて活動するイエズス会は国民国家を形成ししつつあったヨーロッパでは国家の中に異質の権力を許容することはできませんでした。
18世紀にイエズス会は各国で弾圧を受けてとうとう教皇はイエズス会の禁止を命令せざるを得ないところまで追い詰められます。
当時のヨーロッパ社会の変化、国際関係、そのなかでの教皇庁やイエズス会の立場などこのあたりの話は非常に興味深いです。

あくまでイエズス会から見た歴史であるためだいぶ偏りがあることや、詰め込み過ぎて人物名の羅列に終わっていることも多いのが欠点ですが、これだけの分量できちんとした全体史は一般向けではなかなかないと思います。

キリスト教の歴史に興味がある人であればお薦めですが、そこまで興味がない人は挫折すると思います。




・ラ・ミッション 軍事顧問ブリュネ (佐藤 賢一)

ラストサムライのモデルとなったフランス人ブリュネの日本での物語です。
ブリュネは幕府の軍事顧問の副隊長として伝習隊を指導していました。
しかし、幕府が明治新政府に敗れ、ブリュネたちフランスの軍事顧問団も日本から退去することになります。
その中でブリュネは日本に残ることを決意してフランスの軍籍を抜けて、榎本武明らの蝦夷共和国に参加します。

軍籍を抜けてまで榎本武明らの幕府の残党軍に参加したフランス人たちがいたとは知りませんでした。
フランス人から見た戊辰戦争というのが新鮮ですし、列強がそれぞれの思惑を持って日本に対して関わる中で苦悩する軍人の姿というのも面白いです。

ブリュネという私が知らなかった人物の話としては新鮮で面白いものでした。
ただし、佐藤賢一の他の小説の中で覚えるような興奮は感じられませんでした。
ドラマ性が足りないかもしれません。




にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
にほんブログ村

[ 2019/01/11 12:50 ] 今月のお奨め本 | TB(-) | CM(2)
ブログ村
にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
検索フォーム
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

相互リンクとコメントを頂いた方