人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

500円を超えるホテルに泊まったら負けかなと思っている

30代後半ぐらいまでは海外旅行で500円を超えるホテルに泊まったら負けかなと思っていました。
基本は300円程度、少し妥協して500円、体調が悪いなどしょうがない理由がある場合は1000円という目安で旅行していました。
一回の旅の平均で500円を超えるならもうバックパッカーは卒業だし、バックパッカーと名乗ってはならないと思っていました。
実際に数千円以上するホテルには社員旅行と家族旅行以外では泊まったことがありませんでした。

もちろん先進国ではこのルールを守るのは難しく、ヨーロッパでは1500円ぐらいのところに泊まっていました。
しかしアジアや中東あたりでは500円を超えることはまずなかったと思います。
学生時代の旅では平均で300円を切るぐらいでしょうか。
社会人になって金銭的な余裕ができても500円は切っていました。
記憶にある安い宿はシリアの田舎で70円、モロッコのサハラ砂漠の近くのオアシスで15円というのがあります。
モロッコはあまりの暑さでまともに寝れなかった思い出があります。
3時間ごとに部屋に水を撒いてました。

しかし最近の円安やインフレなどで500円以下で泊まることも難しくなりつつあるようです。
バンコクならもう500円以下の宿はドミトリでもかなり少なくなっているのではないでしょうか。
インドやネパール、エジプトあたりではまだありそうですが。

500円を超える宿に泊まるなんて負け組だとさえ思っていた私ですが、ここ数年は普通のホテルに泊まることが増えました。
1万円を超えるホテルでも何とも思わずに泊まっています。
安宿で他のバックパッカーとの交流を特に求めなくなったし、熱いシャワーが出てきれいなベッドで眠りたいと思うようになってしまったのです。
バックパッカーとして私は敗北者です。
金があるんだったら海外で贅沢して何が悪い!

それにしても人はくだらないルールを作ったり、あるいはそれによる序列を作ったりするものです。
海外に行ってまで序列を作りたがるのです。
ツアー旅行より自由旅行のほうが上、自由旅行でも2人以上はだめ。
ホテルに泊まるより、安宿のシングル、さらにはドミトリに泊まるほうが上。
日本人宿より日本人が泊まらない宿に泊まるほうが上。
さらには野宿が最もレベルが高い。
地球の歩き方よりロンリープラネットを持っているほうが上だし、そもそもガイドブックを持ち歩くこと自体が邪道。
短期旅行より1年ぐらいの旅行が上だし、数年に渡る旅行はもっと尊敬される。
訪問国が10か国程度では子供レベルで、自慢できるのは50か国ぐらいからで尊敬されるのは100か国越えした旅行者。

海外に出てしがらみから抜け出ているはずなのにこのような序列ができるのは日本人ぐらいなのでしょうか。
もしそうならやはり日本人は同質性が高いのかもしれません。
同質性が高いということは階級社会でないということです。
海外で多いように階級がはっきりしている社会では序列は当たり前のことなので逆に気にすることではないでしょうから。

旅行に限らず若いころは人とは違うことに価値を置いてきたように思います。
しかし今は他人の存在自体を意識しなくなってきているので、人と比較することが少なくなりました。
人と比較することは私は全く悪いことではないと思います。
人と比較するから頑張れるし、生きる原動力となり前に進めるのだと思います。
しかし私はもう頑張る対象もなく前へ進む必要もなく、ひたすら現状維持を望んでいます。
人と比較する必要もなくなり、人と違う必要もなくなり、もっと言うと他人どころか自分の基準すら存在しないように思えます。
世の中には年を取って価値が固定してしまい自分の価値観で社会を当てはめる人が多くいますが、私には不思議に思えます。
私は今や何事にも価値の基準を置いていた若い頃が懐かしいとさえ思えません。


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[ 2014/08/16 12:52 ] 海外旅行 | TB(0) | CM(3)

2014年7月のお奨め本

2014年7月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・警官の血(佐々木 譲)

戦後、安城清二は警官の道を歩み念願であった派出所勤務となります。
しかし派出所勤務になって間もなく近所の五重塔の火事騒ぎが起きたときに謎の死を遂げます。
やがて父のような警察官に憧れて長男の民雄も警察学校へ入学しますが、与えられた職務は左翼グループへの潜入でした。
そして民雄の長男、和也も警察官となり、祖父の死の真相にたどり着くことになります。

このような何代にもわたる大河小説は私の大好きなジャンルの一つです。
時代の空気が変わっていく中で主人公が親から主役の座を引き継がれていくのは、それだけでワクワクしてしまいます。
なので大河小説はそれだけで評価もアップしてしまいます。

本書は何か物足りないものがあります。
一番は清二の死の謎が引っ張られるのでやはりこれがテーマとなってしまっていることです。
それにも関わらずこの謎の真相や真相に迫るプロセスが期待外れでした。
やはりミステリではなく警察小説として読むべきでしょう。
三者三様で警察官としての職務の全うの仕方が異なるけれども、3人とも警察官が自分の人生そのものだと信じて生きる姿は読みごたえがあります。

期待ほどではないけれどもやはりこういう親子何代にわたる小説は面白いということで紹介しておきます。
またアマゾンなどを見るとかなり評価が高いようです。




・哲学の三つの伝統 他十二篇 (野田又夫)

前半部と後半部に分かれています。
前半はギリシア、中国、インドで同時期に生まれた哲学を大きなパースペクティブで通覧しています。
この三つの地域で生まれた哲学は多種多様な哲学的立場を生み出し、その後の人間の思想の可能性の原型を網羅しています。
大まかにギリシアでは論証法、中国では修辞法、インドでは弁証法が発展したと述べます。
そして西洋哲学ではキリスト教という神話に対して再び哲学が生まれ、そして数学的自然観による世界認識が芽生え近代の哲学が生まれてきます。
これらは非常に分かり易く容易に読めますが、一方で常識的な考えを述べているだけのようにも思えました。

後半は野田が直接学んだ西田幾多郎、田辺元らの京都学派についての文章です。
哲学者の多くは一度は大きな思想的転回を経験します。
それらがなぜ起きたのかは大変興味深いものですが、野田の西田、田辺の思想的転回とお互いの思想的関係を述べた章は特に面白く、身近で見ていたからこそ書けることもあるでしょう。
しかし前半部とは違いある程度西田や田辺について知らないと理解するのが難しいと思います。




・イスラームの「英雄」 サラディン――十字軍と戦った男 (佐藤次高)

アイユーブ朝を創り十字軍と戦ったサラディンの評伝です。
何故かサラディンはイスラム世界だけでなく、西欧世界でも騎士道精神を持ち寛容さと勇気を持つ英雄として褒め称えられています。
そんなサラディンの生涯をできるだけ実像に迫った作品です。
英雄譚は排除してサラディンがどのような経緯でアイユーブ朝創設に至ったのか、十字軍と戦いエルサレムを奪還したのか政治状況とともに書かれています。
歴史上の英雄の人物伝を気軽に読めて読んでいて楽しいです。

しかし事実を淡々と書いているような印象を受けて物足りないものを感じました。
サラディンの政策や戦争の分析、当時のイスラム、キリスト教世界での評価のされ方などをもう少し詳細に書いてほしいと感じます。
どうにもサラディンの事績は分かったが、その存在が歴史上どういう意味を持ったのかがつかめませんでした。
しかしイスラム圏の人物評伝は日本語ではあまりないので貴重な仕事だと思います。



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[ 2014/08/09 11:55 ] 今月のお奨め本 | TB(0) | CM(0)
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