人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

2017年8月のお奨め本

2017年8月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・化学の歴史 (アイザック・アシモフ)

古代から戦後ぐらいまでの科学の歴史を解説しています。
詳しくなり過ぎずにこれまでの科学の発展を初学者でも分かるようにまとまっています。
高校生の頃に一度読みましたが、再度科学の復習として読んでみました。
古い本ですが、その価値は色あせていないでしょう。

化学や物理の歴史で面白いのは、その時々の人々が限られた条件で自然をどのように見ていたかを知ることができるということです。
原子なんて技術的に見ることができなかった時代に、いったいどうやってその特徴を考えることができたのでしょうか。
実験手法も未発達な時代に悪戦苦闘して徐々に現代の化学の考え方に近づいてくるのがとてもエキサイティングです。



・ドイツ観念論 カント・フィヒテ・シェリング・ヘーゲル (村岡 晋一)

ドイツ観念論をカント、フィヒテ、シェリング、ヘーゲルの思想の歩みを取り上げて著者の視点から解説しています。

一般的なドイツ観念論の解説書とは少し異なるた著者独自の視点で解説しています。
著者はドイツ観念論を普遍性ではなくフランス革命という象徴的な出来事に到達した歴史から生まれた思想という視点から観念論を考えます。
哲学とは普遍や本質といった歴史を超越することについて語るようなイメージがありますが、カントらの時代に今、ここ、という歴史性を自覚したと言います。
実際にはいつの時代の哲学もその時々の社会の状況からは逃れられないのですが、積極的に歴史が自覚されるようになったのがこの時代なのでしょう。
ヘーゲルの章は少し退屈でしたがおすすめです。




・美人薄命 (深水 黎一郎)

ボランティアでお弁当を老人に配達するようになった大学生の総司。
総司は片目の資力がなく貧しく暮らすカエに出会います。
やがてカエは戦争中の恋物語を総司に語ります。
そしてやがて恋物語の真実を総司は知ることになります。

読んでいてどういう類の話なのかがよく分かりませんでしたが、ラストでやっとこういう話だったんだと分かります。
ミステリーではあるのですが、おばあさんの恋物語です。
少し心が洗われるというか優しい気持ちになれるお話です。




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[ 2017/09/03 11:53 ] 今月のお奨め本 | TB(-) | CM(2)

2017年7月のお奨め本

2017年7月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・エレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する(ブライアン グリーン)

相対性理論と量子力学の矛盾を解決したと言っていい(らしい)超ひも理論について数式を使わずに解説しています。
相対性理論と量子力学が生まれてきた歴史をたどるところから始まり、ひも理論がどのようにして生まれたか、ひも理論からは宇宙はどのように述べられるのか、そして今後のひも理論の展望までを易しい語り口調で述べてくれます。

エキサイティングな本です。
物理学の最先端を理解するには普通の人には不可能です。
物理学で使う高度な数学なんてよほどのマニアにしか理解できないでしょう。
しかし長年言われてきた相対性理論と量子力学の対立は解消されたのか、ビッグバンはどこまで解明されているのかということを知りたいという人も多いでしょう。
著者は超ひも理論の一級の研究者で自身の研究にも触れながらできるだけ数学を使わないで解説してくれており知りたいという非専門家の読者の欲求を十分に答えてくれていると思います。

相対性理論は3次元に時間を加えて4次元と考えますが、超ひも理論ではなんと11次元の世界を考えます。
そして超ひも理論から空間は避けるのかとか、宇宙の膨張が終わり収縮が始まると最後はどこまで収縮するのかといった、もう意味が分からないレベルのことを最先端の研究者は考えています。

数学を使わないからと言って簡単な本ではないですが、物理学の最先端の世界を少しだけ覗けるだけでもエキサイティングなことこの上ないです。



・マルティン・ルター――ことばに生きた改革者 (徳善 義和)

ルターの生涯をたどり、彼の目指したことを語るルターの入門書です。

ルターと言えば宗教改革を一人で象徴するぐらいの人で、歴史に影響を与えた一人と言ってよいでしょう。
ルターが出現する前までは、聖書は聖職者が独占するもので教会でもラテン語がつかわれていました。
庶民はただそれを呪文のように聞いているだけでした。
現代の教会のように庶民がひざまずいて祈るようなこともなかったようです。
ルターの出現により庶民の言葉で聖書が語られるようになり呪文でなくなった時の衝撃はもの凄いものであったろうなと想像できます。
聖書を庶民にもたらしたことが教会批判なんかよりよっぽどすごいことだと思います。
讃美歌もルターが広めたそうです。
当時の出版物の半分ぐらいはルターの著作ではないかと言われており、現代でもドイツ語の聖書はルターの翻訳が基礎となっているらしいです。
ルターという人はとてつもない人なんだなと思いますが、かといって歴史的な天才というよりはただ聖書を庶民に伝えたかった人だったのでしょう。

薄い新書なのですぐに読めます。



・ストリート・キッズ (ドン ウィンズロウ)

子供のころから探偵家業のイロハを叩きこまれ現在も探偵の仕事をさせられながら大学院で文学を学ぶニール。
ニールは大学院の試験が迫っているにもかかわらず、上院議員の家でした娘を探し出すように命じられます。
ニールは娘を探すためにロンドンへ渡ります。

軽妙洒脱な語り口で軽快に進んでいく青春系のハードボイルドです。
いつも減らず口を叩くニールと探偵のイロハを叩きこんだ父親代わりのグレアムの関係や、ニールと失踪した娘のやり取りなど何だか愛おしさを感じてしまうような登場人物たちで、悪役の人物もそれ程悪い人に思えないです。
ストーリーに複雑性はほとんどなく、ニールの個性とストーリーのテンポよさで引っ張られ最後には爽やかな読後感が残るような、少し変わったハードボイルドだと思います。



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[ 2017/08/05 11:25 ] 今月のお奨め本 | TB(-) | CM(2)
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