人生の暇つぶし

2016年にリタイアしました。アーリーリタイアや資産運用、旅、読書などのネタを徒然なるままに書き綴ります。

2019年1月のお奨め本

2019年1月に読んだ本の中でお奨めのものを紹介します。

・自由民権運動――〈デモクラシー〉の夢と挫折 (松沢 裕作)

明治の自由民権運動の歴史についての本です。

明治期の歴史にはあまり興味がなくて、自由民権運動については国会の開設によって政治参加を求めた運動が日本でもあったのだろうというイメージぐらいしかありませんでした。
しかし、著者は自由民権運動はもっと多様な運動で、単に自由を求めた運動というのではないと述べています。
明治維新によって江戸時代の安定した身分社会が崩壊し、社会構造が揺さぶれるた結果としての運動だと捉えます。
戊辰戦争の活躍に応分の地位を求めるもの、武士として生きていくことが出来なくて生活できなくなったものによる経済的な活動、政権上層部での権力の争いなど多様な運動を包括しています。
そもそも自由民権運動や国会開設の意味がよく分かっていないものも多くいました。
しかも、政府も国会の開設の準備を早い時期から進めており、運動の目標もあいまいにならざるを得ませんでした。
最初から国会開設とともに下火になっていく運命のものだったのかもしれません。

この頃の歴史をよく知らない私には思ってたのとは違う歴史を知ることができた本でした。




・感情とはそもそも何なのか:現代科学で読み解く感情のしくみと障害(乾 敏郎)

私達は日々様々な感情を覚えます。
喜んだり、悲しんだり、怒ったり。
ではこの感情とはいったいどういう仕組みで現れるのでしょうか。
この仕組みが近年かなり分かってきているらしいのです。
著者は感情の仕組みを最新の研究成果から解説してくれています。

著者は情動を生理的反応、感情を主観的体験と定義します。
そして感情とは情動+原因の推論であると述べます。
大雑把に言うと外界からの情報と内臓から送られる信号からその状態を脳が推論した結果が感情だということです。

このような枠組みから不安障害や自閉症、ミラーニューロンの仕組みなどの例を挙げて感情に迫ります。
とてもエキサイティングな解説が繰り広げられます。
私が特に印象に残ったのは脳による予測とフィードバックによる実際の状態との誤差の問題です。
この誤差が運動などにも非常に重要な働きがあるのですが、この誤差の状態から不安障害など様々なことが説明できるのです。

このような最新の本が日本語で手軽に読めるのはすごいことです。
決して簡単な本ではないですし、まとまりに欠いているとも思いますが、是非読んで欲しい本です。




・暗殺者の正義 (マーク・グリーニー)

CIAから命を狙われる暗殺者グレイマンはロシアのマフィアからスーダンの大統領の暗殺を依頼されます。
しかし、直後にCIA時代の上司からスーダンの大統領を拉致をすれば、見返りとして今後はCIAによる暗殺指令は取り消すと提案されます。
グレイマンは単身スーダンへと渡ります。

軽快な戦闘アクションものです。
ストーリーはあまり複雑ではなく、お約束のタフネスぶりが繰り返される戦闘が続きます。
こういう爽快な本は大好きですが、意外とこのタイプの小説は少ないと思います。
グレイマンを始めとする登場人物の情にもろいというか、子供っぽい描写に違和感を感じることがありますが、好きなシリーズとなったので今後も続けてほしいです。



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[ 2019/02/09 16:27 ] 今月のお奨め本 | TB(-) | CM(0)

アーリーリタイアが珍しくなくなってきた

去年ぐらいからアメリカのFIREと呼ばれる運動が記事などで見かけるようになってきました。
FIREとはFinancial Independence,Retire Earlyの略で、節約と投資により経済的自立を達成してアーリーリタイアを目指すというものです。
1992年に出版された「Your Money or Your Life」という人生の時間の重要さを説いた経済的自立の指南本が始まりのようです。
先日には日経にもFIREに関する記事が出ていました。

日本でもアーリーリタイアという生き方がかなり広まってきており、リタイアを目指す人が増えてきたと思います。
私がブログを書き始めたときと比べると、ブログ村のセミリタイアカテゴリに参加する人が大分増えました。
そして私も含めて実際にセミリタイアや完全リタイアを達成した人が続々と現れています。

日経の記事では以下のような記述があります。

つましい生活を受け入れるのは、2008年の金融危機を目撃し、経済的な豊かさに疑問を感じながら育った世代ならでの潮流といえる。

そうなのでしょうか?

私は単に先進国が経済的に豊かになったから選択肢が増えてきたというだけのことだと思えます。
一昔前では最低限の生活をするにも定年まで働きつづけないといけないという人がほとんどだったと思います。
しかし、現在ではそれほどお金がなくても豊かな生活が可能となっています。
スマホのようなとんでもない機械が月に1000円程度で使えますし、安くて高品質な服も手に入り、ファミレスや居酒屋で低コストでそれなりに美味しいものを食べることができます。
メルカリなどで中古品の売買が拡大していますし、カーシェアのようなシェア経済も広がっています。
LCCのおかげでアジアであれば旅行するのにもそれほどかかりません。
一方で投資に関わるコストは激減しており、若い人でも投資が簡単にできるようになりました。

30年前の年収1000万円のサラリーマンと現在の年収500万円のサラリーマンの生活のどちらが豊かと言えるのでしょうか。
豊かさを求める価値観に疑問を持ったからではなく、すでに現代の先進国では最大公約数的な豊かさが手に入ったと言えるのではないでしょうか。
これ以上の豊かさは社会的な承認願望やその人のこだわり、趣味的なレベルの消費なのではないでしょうか。
現代の10万程度の生活で十分豊かと思える人にはこれ以上働くよりは自由な時間が欲しいというのは自然なことです。
仕事が楽しいとか、相対的な豊かさを求めるのでないのなら、自由な時間を手に入れるためアーリーリタイアを目指す人が増えるのは当たり前です。

これまでの価値観に疑問を持つ若者が増えたのではなく、社会のほうの発展によって選択肢が増えたのだと思います。
また資本主義に疑問を持った云々というのにも私には違和感を感じてしまいます。
資本主義が達成した豊かさがアーリーリタイアという人生の選択肢をもたらしました。
共産主義のような他の体制によってこのような社会が到来したでしょうか。
現在の日本は社会主義国のように国家の役割を増大させようとしています。
この20年間ぐらいで経済は低成長ながらも順調にきたのに、国家の肥大化のおかげで税金や社会保障費の負担が大きくなり可処分所得は減少しています。
国家がここまで肥大化しなければもっと豊かになれたのではないかと思ってしまいます。
また、アーリーリタイアとは時間と労働を天秤にかけて効用を極大化しようとする行動でこれこそ資本(市場)主義ではないでしょうか。

ところで経済が発展したと言っても誰でもアーリーリタイアできるかと言えばそこまで豊かな社会は達成されていません。
アーリーリタイアを達成するには経済感覚があって、自ら考え行動できる人でないと不可能でしょう。
それでもこれからも紆余曲折はありながらも社会は豊かになっていく可能性が高いです。
AIやらIoT、ロボットなどが進歩するとますますアーリーリタイアのハードルが下がってくることと思います。
あと20年もすれば一部の人のものではなくて、もっと当たり前の選択肢としてアーリーリタイアがあるのかもしれません。


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[ 2019/01/20 13:50 ] アーリーリタイア | TB(-) | CM(7)
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